スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

LOFT

336.jpg


LOFT  黒沢清監督作品 2006年 日本映画

2011/07/27にDVD鑑賞

久しぶりに感想をアップ。先ほど自分メモで六月以降に見た映画にミニ感想をつけてたんですが、これは少し長くなったので(普通感想としては短いが……)、アップしてみます。


これは……。久しぶりにハズレ感を味わった作品。黒沢清監督作品は多少ヘンテコでわけがわからない作品も好きだったんですけど、この『LOFT』に関しては割と激怒しそうになりました。何とか怒りをねじ曲げてパロディとして自分の中では消化したけど。「なんじゃこりゃ!」を怒りじゃなく爆笑ポイントとして転換させたぎりぎり。最初の雰囲気はいつもながらの黒沢監督って感じでいいんですが、途中から小芝居が異常に目立って舞台劇みたいになるわけ。それも「アチャー!恥ずかしい!」って状態の小芝居なのよ。大芝居なのかもしれないが浅くて仰天。突っ込みどころ満載。ああすればいいのに…何でこの教授はこうしてるの?という疑問をねじ伏せさせるくらいヘンテコで突っ走ればいいんだけど、突っ走り方が中途半端。

主役の二人が急に愛し合うのも変。それと、これは以前、『回路』の感想でも書いたんですが(以前やってたサイトにて。まだログはとってあるから今度アップしておきます)、主役の男がヒロイン役の女性を呼ぶ時、今までは苗字で礼儀正しく呼んでいたのに、急激に下の名前で呼び始めるの。そこがいつも違和感ありまくり。これ黒沢流の親しみの表現なの? もちろんそれなりの仲になったなら(別にセックスしなくてもね)、その二人の過程が多少なりとも描かれていれば違和感ないんだけど、とにかく唐突なのよ。相手役が田中花子さんっていう名前だとするじゃない?主人公の男(豊川悦司なんだけど)は最初「田中さん……」って呼んでいるのに、突然、何故か「花子!」などと呼び捨てなのよ。

「えええええええええっ?」

て今回も叫んだ。『回路』の時と全く同じパターン。様式美なのかしら……。違和感ある様式美だわね。『回路』は作品としてすごく好きな作品なんですが、あれもぎりぎりヘンテコです。

今回のヒロインは中谷美紀さんでとーっても美しいんだけど、彼女の性格も途中で妙に変化するわけ……。大体、泥を吐いてたっていうのは何なのよ。それはまあ奇妙な出来事として忘れられるんだけど(奇妙だけど忘れられるというヘンテコ流れ)、急に人生に対して達観状態になるの。ヘンテコミイラを豊川さんが焼き捨てるのも達観して認めるの。

そのミイラって重要文化財なんじゃないの?

という私の疑問も一緒に焼き捨てられてしまった。

燃やす前にも唐突に(全てがとにかく唐突)、大切なはずのミイラに殴りかかったり切り刻みかけたりするのよ。無抵抗なミイラにどーしたこといったい。ミイラ取りがミイラになる……ということわざを映画にしたってことなのかしらね。

中谷さんに一時的にミイラを預けるのもヘンテコ。いくらいい男だからって「ミイラ預かってください」なんて家にやってきたら私は速攻で警察に電話するわ。とんでもないわ。

大体、いくら教授に権限があるからって、勝手に一人で研究してるっていうのも変な話なわけよ。ある程度のリアリティーは追求してほしいわけ。そのあたりの描き方は回路の時も変だったのよね。大学での研究ってそんなもんじゃねーだろ!と素人でも思うのでありました。

そして安達祐実ちゃんは上手だし可愛いし設定もいいんですが、やっぱり彼女は安達祐実なの。ジャック・ニコルソンがジャック・ニコルソンなように、安達祐実は固有名詞で安達祐実なのね。だから幽霊役で出ていても安達祐実なのよ……。安達祐実が屋敷に出てきたぞ!幽霊として!

みたいなね。そして怖くない。

『CURE』の時は得たいの知れない恐怖に震え上がったが、今回のこの作品では笑いで身体が震えた。全てがチンチクリンで。

ラストも別にあれでいいんだけど、その直前の小芝居が大笑いしか引き起こさないのよ!

豊川さんの苦悩も意味がわからないし……。格好はいい。顔だって当然最高なのよ。西島秀俊さんも素晴らしかったですよ。彼が怒り出す場面はとても良かったね。出てきた役者さんは全員素敵。中谷さんが借りる田舎のお家もすんごーく素敵。さすがにセンスはいい演出なんだけど、本当に大笑いなの。

中谷さんが主役かと思っていたら豊川さんが主役だったという軸の入れ替わりはいいんだけど、それも何だかうまく転換されてなかったような気はするわね……。っていうか急に舞台劇芝居なのが本当にヘンテコ。わざと狙ってやってるのかもしれないけど、何を狙ってるんじゃ!と叫びたくなるわい。最初から舞台劇っぽいならいいんだけど、最終章にあたる部分っぽいところが台詞から動作から舞台劇の状態。しかもちぐはぐ。頭がおかしくなった二人だからそういう芝居をしはじめたのか?と解釈すりゃよかったんですかしら。

罵倒ぎりぎりの作品です。

黒沢監督作品は公開されたら映画館に行かねば!というくらい好きだったんだけど、最近はこんな感じなのかしらね。『叫』(さけび)は役所さんが出るから平気かしらね……。


LOFT 予告トレイラー




Leave a comment

Private :

Comments

- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
10 12
Recent Entries
RSS
すぴすぴ
Profile

ヨー

Author:ヨー


全てのカテゴリでネタバレあり。

18禁的な感想もあり。その場合は記事ごとに注意をつけていきます。

映画、海外ドラマの感想、俳優に対するパッショネイトが中心の映画ブログ。

ブログのタイトル Movie Star No.1 は ポール・ベタニー出演映画『ギャングスター・ナンバー1 (Gangster No.1)』から。Gangster の綴りはよく見ると star ではなく ster なのですが、映画スターといえばやはり☆ということでミックスしました。

ポール・ベタニー(英)とアウグスト・ディール(独)、ダニエル・ブリュール(独)、バーナビー・メッチュラート(独)、セバスチャン・ブロムベルグ(独)、ビロル・ユーネル(独)に惚れ込み中ですが、女優・男優 問わず、素敵な俳優さんをご紹介していきたいと思ってます。

↓ツリーカテゴリーになってます。
左端のをクリックすると題名や記事がツリーになって表示されます。

Tree Category
Tag List
Comment
Monthly archive
Bookmarks
Search
RSS
QR
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。