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パンズ・ラビリンス

パンズ・ラビリンス(原題:El laberinto del fauno、英題:Pan's Labyrinth)
2006年 メキシコ・スペイン・アメリカ合作映画


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海外版予告トレイラー




ラストについてばっちり言及しているので、これから映画を御覧になろうとしている方は注意です。ネタバレ感想ですぞ。


あらすじ(ウィキペディアから)

スペイン内戦で父親を亡くした少女オフェリアは、妊娠中の母親とともに母親の再婚相手であるヴィダル大尉に引き取られて森の中にある軍の砦に住む事になる。ヴィダルは独裁政権軍でレジスタンス掃討を指揮する冷酷で残忍な男だ。彼はもうすぐ生まれる自分の息子だけを欲しがり、オフェリアの事は疎ましく思っていた。

この悲しい現実から逃れるかのように、オフェリアは妖精やおとぎ話の世界に引き込まれていくのだった。ある夜のこと、彼女の前に「妖精」が現れ、森の迷宮に導いていった。するとそこには迷宮の番人パンが待っていた。そして彼女を一目見るなり「あなたこそは地底の王国の姫君だ」と告げるのだ。

こうしてオフェリアはパンに与えられた3つの試練に挑む――。



日本公開は2007年。私は今年に入ってDVDで鑑賞。今年(2010)観た映画の中で今のところ一番感動した作品がこれですわい。年末進行。

作品としてものすごく感動しました。本年度、我が家でDVDを一番回転させていた『イングロリアス・バスターズ』に対する好き感情とは違う。どちらも大好き作品だけれど、何度も何度も回転させてしまう…さっき観たばっかりなのに…というのは『イングロリアス~』。ひたすら感涙しまくって確認のためにチェックしたらまた号泣…しばらくこの映画を観られない…泣きすぎて目が腫れるから…という作品が『パンズ・ラビリンス』だ。

監督はギレルモ・デル・トロ。こういったダークファンタジー作品もありますが…

クロノス Cronos (1992)
ミミック Mimic (1997)
デビルズ・バックボーン El Espinazo del diablo (2001)
ブレイド2 Blade II (2002)
ヘルボーイ Hellboy (2004)
パンズ・ラビリンス El laberinto del fauno (2006)
永遠のこどもたち El Orfanato (2007)(製作)
ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー HELLBOY II: THE GOLDEN ARMY (2008)


の作品ラインナップの通り、ホラー映画も撮影する監督だ。『ブレイド2』がこの監督の作品だと『パンズ~』を観た後で知って仰天したもの。テイスト違うもの。『ミミック』もそうだったのかー!といった驚き。

『デビルズ・バックボーン』は『パンズ・ラビリンス』系でしたね。『デビルズ・バックボーン』も、後日、鑑賞したのですが涙が滝のように流れた映画でした。また感想は別途…。

パンズ・ラビリンス』の素晴らしさは残酷なファンタジー描写を華麗に容赦なく見せ付けてくれた監督の手腕にあるでしょう。PG-12指定になっているように、描写は容赦ないです。大人でも苦手な描写かもしれません。物理的に痛い描写もありますし、精神的にもハッピーファンタジー一辺倒ではないですからね。でも子供って闇の部分を素直に受け入れるよね。私も若い時は暗い内容の映画や物語にひどく惹きつけられたもの。子供は意外に淡々と咀嚼するであろうと感じます。それでもまあ、うおっ?といった描写はあるので指定通り、小さいお子さんに無理矢理勧めるのは控えめに…。

戦時下におけるスペインがベースになっていますが、政治状況に詳しくなくてもそこは当然観られるように作ってあります。ヘビーな状況で主役の女の子がたくましく…というのもある意味ファンタジーでは王道です。そう、決して横道をかいくぐったファンタジーではないのです。現実のシビアさとファンタジーのシビアさでシビア二乗。ファンタジーとは痛い経験をともないます。現実でもファンタジーでもシビアな経験を積み重ねないといけません。

私が最後に号泣した理由として、「かわいそう」という感情は当然ありましたが、それは大人側(現実側)からしか見えない側面でのかわいそう。反政府な行動をしていたメイド役の女性が主人公オフェリアの死を目の前にして号泣します。私はメイドの気持ちに同化しつつも、オフェリアがファンタジー側(それもまたオフェリアにとっては現実)で、試練を乗り越えて本来の自分に戻った…その感動に号泣していたのです。試練を乗り越えたからこそオフェリアが到達したファンタジー世界は現実の大人達には一生わからないんだな…と思うとそのことでまた私は更に泣けてしまったのでした。そう、オフェリアは不幸に命を失ってしまった。でも不幸で終わったんじゃない…というのを現実にいる悲しんでいる人たちに伝えられない…彼女の幸福を伝えられない現実に号泣したの。死者の言葉は伝えられないじゃないですか。残された人は「オフェリアはきっと天国にいけた…」と無理矢理、後日、思い込むしかないのですもの。もし、命を失わず、現実の世界で生きていても、オフェリアはこれから幸せに暮らせたかもしれません。新しい命である弟と幸せに暮らせたかもしれません。その可能性にも泣きました。何だかとっても泣いてしまったのです。

メイド役の人とオフェリアは物語の最初のあたりで、ファンタジーについて語り合ってましたよね。昔はメイド役の人もそういった世界があると信じて小さい頃は暮らしてたと…。でも、実際には現実だけが押し寄せる。戦争中ですから余計に現実はむごく毎日押し寄せる。

オフェリアは選ばれた子ではありますが、選ばれただけじゃファンタジーは勝ち取れないのです。そのシビアっぷりが絶妙。王国への扉は自分で開かないといけないのでした。なのでファンタジーとして全うな王道っぷり。現実の世界でのヘビーな状況もこなしながら、平行してファンタジー冒険も成し遂げないといけないのでした。巨大蛙の内容物に手を突っ込むのと、継父に愛されないの…どっちがより辛いか…。現実の世界ではお母さんが一番の心のよりどころなのですよね。メイド役の人も優しい。ファンタジーでは一人です。ナビゲーターのパン役はオフェリアを敬いつつも、厳しく接してくるのでした。

オフェリア役のイヴァナ・バケロは絶世の大美女子役系ではないのですが、個性的で大変にこの役柄にマッチングしてました。唇がぽてぽてして可愛い。演技が上手だったからだと思うのですが、継父に好かれなさそうな感じもよく表していた。彼女から滲み出る個性的な雰囲気のおかげで、継父との関係がより明確になったと感じます。好かれなさそうなのだもの。何となくそういう雰囲気をうまく醸し出しているのでした。懐かなそうな子供なのですよ。


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↑この浴槽素敵でしたよね。といっても日本式の追い炊きができる風呂が最高だとは思うのですが、造形的に素敵♪


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ファンタジーの造形も、現実世界における山小屋生活での雰囲気も、とても素敵でしたよね。物資がない質素な暮らしなのだけれど、こうちょっとしたインテリアが洒落ていた。でもこの小屋は戦況下でも他よりは潤沢に物資がある設定なのですよね。タバコがものすごく貴重な嗜好品になっていてそれも印象的だった。薬の小瓶も良い感じだったよね。小道具関係のレトロっぷりも素敵だったなー。


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↑ドキっとさせる小物使い&魔法っぷり。スペイン=血…のイメージありますもの。熱血エスパーニャ!

お母さん役の人も素敵だったし、メイド(反政府運動してる人)役の人も上手だった。スペインって感じの人たちだったよね。個性的な顔立ちの人たちなの。美しかった。ドクター役の人もよかった。


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お母さんの着ていたネグリジェが可愛いの。


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オフェリアのよき理解者だったメイドさん

ファンタジーの案内役パン、不気味な大蛙、異形で異質な番人、どれもこれもダークファンタジーを雅やかに備えていた。パンの中に入っていた役者さんはポール・ベタニー主演『レギオン』でアイスクリーマンを演じていたダグ・ジョーンズさん。俳優さんですがパントマイムをやっていた方なので、こういった演技も冴え渡っているのでありましょう。ギレルモ・デル・トロ作品の常連組俳優さんのようですよ♪

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そして何といっても『パンズ・ラビリンス』で印象的だったのは、継父ビダルを演じたセルジ・ロペス!! ものすごく冷徹で敵にだけじゃなく、家族にも容赦ない。けれど、何故か憎めない…。彼自身にも何かトラウマがある設定なんですよ。もちろん酷い継父なので同情の余地なしなのですが、ただの悪人じゃないのよね。ビダルはオフェリアのお母さんと再婚するのですが、そのお母さんのお腹にいる新しき生命はこの継父ビダルとのベイビーなの。その誕生はとっても楽しみにしているのよね。お母さんも産むためだけに娶ってもらったって状態なのだが、母は強い。それを理解した上で結婚した…といったようなニュアンスでオフェリアに話している場面もありました。もちろん旦那様であるビダルをちゃんと敬うできた母なのです。戦時中…前夫(オフェリアの父)に死なれ…母一人、子一人で、生き抜くのは大変。それが軍人で地位も高いビダルに見初められたなら…そこにのっかっていくのは、おかしい決断ではありません。

ビダルは自分の父と確執というか超えられない壁があったようですね。父のようになりたい。自分は父を超えたいと、葛藤してるような描写がされてたよね。その父との関係は詳しくは語られないの。でも父と息子という関係にはひどく執着していて、これから生まれる子は絶対に男子だと信じ切っていたし、息子には何かをたっぷり託したかったみたいだよね。それは…とある事情により拒否されるのです。何も息子に託せないの。あのビダル最後のシーンは胸がすくシーンであると同時に、ああ、ビダル…哀れな…と両方の感情がわき起こりました。ビダルはオフェリアにとっては、これっぽっちもいい人ではないし、誰にとってもいい人ではないのだけれども…今までの酷い行いのせいで、自分の唯一の血をわけた息子には自分の存在を一生知らしめてもらえないはめになるわけです。

そういったシビアな部分もばんばん見せ付けてくるファンタジー。最高です。

唐突ですが、セルジ・ロペスさん特集…。だって素敵だったのだもの。宮崎パヤオ監督のアニメに出てきそうな設定なのよ。最近のパヤオじゃなくって昔のパヤオアニメに出てきそうなの。そこがきゅんきゅんする。

セルジ・ロペス(Sergi López, 1965年12月22日 )スペイン・バルセロナ出身。スペイン語、フランス語、英語を流暢に話す。

ほら、まただわ…。欧州俳優さんの何カ国語も操る当たり前設定。彼はフランスに行っても困らないのだもの。英語が喋れれば、基本的に観光地世界中どこでもほぼ平気だもの。それにスペイン語が自国語だもの。スペイン語圏は結構あるもの。無敵に近いもの。スペインなだけに!(無敵艦隊)

私は日本だけしか旅できません(限定)。


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拷問の仕方をいちいち拷問する相手に説明して恐怖を煽るビダルさん。歯を抜くつもりなのね…。ひどい拷問なの…。


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でも自分の子供は大好きなの。奥さんのお葬式なのに、奥さんの棺を見もしない酷い野郎なの。でも子供は好きなの…。身勝手身勝手。きゅーん。


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やたらと身支度や身の回りの自分世話を焼く人なの。もちろん召使いにもビシビシと指示は飛ばすのだけれど、きっと大切なものには一切触らせないタイプだわよね。この時計には思い入れがあるようで、メンテナンスにも夢中。時計も自分でメンテナンスなんて器用っぷり。軍人じゃなく時計屋の気むずかしい親父だったら誰にも害を及ぼさなかったでしょうに…。


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しかも革手袋をしてですよ?ダンディー。でも、やりづらくないのかしら……。とはいえ革手袋はいいよね。フェチ的に萌える。革手袋してセックスシーンなど誰かが映像で繰り広げてくれないかしらね。そういうフェチいいよね。ふんふんふんふんっ(興奮)♪


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ブーツも常にぴっかぴっかだもの。身だしなみ大将なのだもの。アウグスト君の靴も磨いてあげてください。彼の靴は何故かいつも汚れているように見えるのね。プレミア会場などで…。身だしなみに興味がないようなの…。


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タバコ咥えながらだもの。ダンディーだもの。


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髭だって毎日決まった時間に剃るものなのだもの。タバコをふかしながらだもの。器用だもの。ダンディーだから。髭を剃るシーン…はいいのですが、後半痛いシーンもあるので、ぎょわーとします。苦手な人は注意ですぞ。ビダルが鏡の前に立ったら注意。


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軍人なだけに物資は独り占め状態です。もちろん彼一人が謳歌してるのではなく、同じ軍人同士だったり、地位が高い人だけに分け与えたりしています。市民にも分けてるんだけれどね。配給ってやつ。でも量が違うもの。タバコなどの嗜好品は市民には配ってなかったよね?この写真はタバコの香りを箱越しに嗅いで堪能しているシーン。


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地位の高い人だけ集まった食事会で奥さんがビダルとのなれそめを出席した人に話しているのね。で、愛し合う二人…といった感じで奥さんはビダルの手に自分の手を重ねようとするのだけど、ビダルにすごい勢いで拒否されちゃうの。何て酷いクソ男なのかしら…。不器用&見栄っ張りなのです。「そういう話をするのは社交的に、こっぱずかしいからやめろ!」といった心情なのよ。そんな話をする奥さんを疎ましく思うほどなのよ。愛情は多少はあったんだと思うけど…。子供を作ったくらいですからね…。でも一緒に暮らすようになっても寝室は完全に別だったし、本当に子供を産ませるためだけに連れてきたって感じよね。酷いの…。

で、恐ろしいのは、ビダルを演じるセルジさんにはすごーくきゅんきゅんするのだけれど、画像検索をして他の映画やスナップのセルジさんを見たら

「あなたは誰……」

なの。素の彼もとても素敵な人だとは思うのだけれど、全然きゅんきゅんしないの…。脳髄の股間が反応しないのね。ビダルさんにはぎゅんぎゅんそそり立つというのに何故なのだぜ。


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誰よ


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誰?


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どなたかしら…


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胸毛にしか目がいかないわ…  この胸毛の写真は何故か「男祭。胸毛がボーボーなほどセクシーコーナー。男子向け」にあったのね。セルジさん御自身は家庭があってお子さんもいらして…って感じなのでゲイではないのよ。

というわけで、彼は私の中でキャラ好きカテゴリーに分類されてるの。『パンズ・ラビリンス』でのビダルさんはすごく好き。ところが、素の役者さんであるセルジさんは誰かしら…といった分類なのね。そういう場合ありますよね。もちろん役者さん御本人も素敵な人ですよ。でも何度も繰り返し言うように、好き好きという感情は全ての素敵な人に発動するシステムじゃないですものね。好きなんだけど強烈に好きっていうのは好みが左右しますからな。顔の系列や雰囲気で自分好みってどうしてもありますよね。誰でもよきゃここでも四六時中毎日日替わりでこの世にいる役者さん全員を取り上げてると思います。だが、この場所は偏りのあるブログです。威風堂々。

『パンズ・ラビリンス』は音楽も秀逸でした。音楽にもぐりぐりと感動を揺さぶられましたよね。サントラを手に入れてファンタジーに浸ってます。

王道でありながらも癖のある残酷なファンタジー。秋の夜長に…といったお勧めをしたいですなあ。
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ひかりのまち

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ひかりのまち 原題: Wonderland
1999年 イギリス映画


監督: マイケル・ウィンターボトム
音楽: マイケル・ナイマン



予告トレイラー(海外版)




ただの日常をこれほど上手に仕上げた映画に乾杯。

アマゾンのレビューもひたすら絶賛の嵐。

淡々としながらも誰の生活にでもある寂しさ、暗さ、そして小さい明るさ…いろいろな要素が詰まっている日常を追う映画。

なのに素晴らしくファンタスティック。全てが丸くおさまってないかもしれないラスト。それでも日常ってそんなものですよね。問題は残ってるけれど、希望と明るさでまた毎日を過ごしていく。きっとまた泣く日もある。喧嘩する日もある。姉妹、家族、弟…恋人、息子、娘、母、夫…妻、その日だけの恋人、前から気になっていたあの人…様々な人がいるからこそ自分がある…。

日常のロンドンを日常の視点で生活した気分にもさせてくれる。極上の日々ではないかもしれないけれど、悪くもない。

多少の事件はあってもそれも日常。

だが、映画として見事に昇華されている素晴らしさ。

イギリスらしい役者さんが多発してます。英国英語発音も多発。モンティ・パイソンで聞いたあのしゃべりと同じ発音だもの。おお、イギリス。ロンドン。

長女役の人…どこかで見た顔…そしてこの癖のある笑い方…。長女デビーを演じたシャーリー・ヘンダーソンは『ハリーポッター』シリーズの映画で嘆きのマートル役をやった人であった!仰天。見終わってチェックしたら気づきました。『ひかりのまち』の彼女はすごくキュートで色っぽくって姉御肌で最高なの。母親として合格点かどうかはわからないけれど、登場人物の中で一番前向きだったね。彼女は笑い声が特徴。声が変わってるのでした。ああ、嘆きのマートルかあ…。『ひかりのまち』での彼女はヘレナ・ボナム=カーター系のお顔立ちに見えましたぜ。


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これはスナップ写真かな。個性的でキュートな女優さん。

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嘆きのマートル♪


長女デビーの別れた夫役の人もどこかで見た顔なの…。イアン・ハートさん。ちょとした表情がたまーにゲイリー・オールドマンにも似てるのよ。で、調べたら『ハリーポッター 賢者の石』でクィリナス・クィレルをやった人。「闇の魔術に対する防衛術」教授。頭にターバン巻いてた人。ヴォルデモートの手下だった人ですよ。


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ああっ…あの人だったかー。

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ひかりのまち』では全然違う演技っぷりなので、これっぽっちも気づかなかったわ…。

と、イギリス役者さん多発している素敵な作品です。この元夫婦の子供役をやった子供が最高にキュートでござったよ。

一番下の妹の夫役やった人も頼りない感じで良かったなあ。彼が言う台詞に映画の原題でもある『Wonderland』が出てくるのね。それもさりげなくて本当に素晴らしいの。妹さん役の人はポール・ベタニーが一番多く共演している女優さんと顔の系列が一緒だった。基本、イギリス顔女性なのであろうなあ。面白いですよね。ドイツ映画に出てくる人たちと微妙に違うもの。イギリスって感じの顔立ちの人が多い。

邦題の『ひかりのまち』も大変に素敵な題名ですが、台詞として効いてくる…といえば原題『Wonderland』でいいんじゃないかなあ。それに関わる素晴らしき新しい命もある話なのでね。

今日は長々とした感想は書きません。じんわりじんわりくる映画でした。物足りない…と感じるかどうかは人それぞれだとは思うのですが、どうってことない日常を映画作品として昇華させてるのを目撃したい人はチェケナであります。

そして、音楽が最高に素晴らしい。クラシックのボレロのように、とある旋律がアレンジを代えて何回か流れるだけのシンプルな構成なのに…心に響き渡るの。映像にものすごくマッチングしていた。

作曲家はマイケル・ナイマン。有名な作曲家。映画『ピアノレッスン』が有名かな。私も『ピアノレッスン』のサントラは持ってるもの。素敵なの。

マイケル・ナイマン(Michael Nyman, 1944年3月23日-)は、イギリスのミニマル・ミュージックの作曲家であり、ピアニストであり、オペラ台本作家であり、更に音楽学者でもあり、音楽評論家でもある。

とのこと。ウィキペディアより。

『ガタカ』も彼の作曲であったか。それと映画音楽を手懸けるきっかけになったのは、ピーター・グリーナウェイ監督作品らしいです。最近、グリーナウェイは何をしとるのかのう。

ひかりのまち』の音楽はすーっと染み渡る曲です。サントラの題名をチェックするとわかるのですが、一曲一曲が登場人物の名前なの。すすすーん。現在、サントラ注文中…。サントラのお話もいろいろたまってます。たまたま。たまたま。

監督のマイケル・ウィンターボトムもお好きな方は多いのでは。私は残念ながら彼の作品はそれほど観てない。というか全然かも。名前と作品だけは知っていてもチェックはしてませんでした。彼の作品は様々な賞でも話題になっていますが、近づいた経験がないなあ。『バタフライ・キス』は観たかもしれないが覚えてない。今度、他の作品もチェックしてみよう。

『ひかりのまち』に出ている役者さんは監督作品常連組が多いようですね。ザ・イギリス組。

11年前の作品ですし、地味な雰囲気ではあるのですが、是非、機会があったらチェケナであります。私も今回ディスカスやアマゾンをふらふらしてたら知ったのだもの。出会えてよかった作品でありました。


それにしても急に寒い~。秋を感じさせる作品をチェケナしたい気持ち。おほほ。おほほ。

あ!書き忘れそうになった。追記追記。私は手ぶれカメラワークにものすごく酔いやすい体質なのですが、この映画、少しその傾向があります。少しなんですけどね。殆どの方は平気でありましょう。私はゲームでも3D酔いしちゃうし、カメラワーク的にぐいんとしたのは無理なのです。だから、観たくても観られない映画も存在する…。最初、この映画も5分、10分もしたら酔い始めた。でも観るのを断念するのは嫌だったので、何と、酔い止め薬を飲んで挑んだのでした。でも普通の人なら平気だと思う。ちょっとした揺れでありましょう。私だけが酔ったんだと思う。極端に酔いやすい人だけお気をつけて♪


予告トレイラー(日本版)



ハンニバル・ライジング

ハンニバル・ライジング Hannibal Rising
2007年 アメリカ・イギリス・フランス合作映画


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予告トレイラー




役者さんの演技は素晴らしかった。だが、演出と脚本が火曜サスペンスかよ…といった案配の仕上がりであった。

久しぶりにいろいろな意味で顎が外れましたが、ハンニバル・ライジングという題名じゃなければ普通に楽しめる復讐劇だったのだと感じますな。『羊たちの沈黙』シリーズとまーったく関係ない1本のスリラー映画(サスペンス?)だとすれば、薄いながらもそれなりにエンジョイしたであろう。

だが、ハンニバル・レクターが如何にしてハンニバル・レクターになっていったのか…というきっかけの物語としてみると…

きっかけがどこにも見当たらないの…。

一番ショックだったのは原作者のトマス・ハリスがこの映画で脚本を努めていた事実。事実は小説よりも奇なりであった。

原作者がこれでいいならいい……。っていうか、実際にこれでよかったのかトマス・ハリスよ。

もちろん原作小説と映画は別の作品…と捉えている原作者も多いですし、私も原作は原作の良さが、そして映画は映画として個性が出ていればどちらも両方楽しみます。

原作至上主義ではないけれど、話として比べちゃうと原作の持つ力が強い場合は多々ありますよね。それは仕方がない。もちろん映画がそれを凌駕している場合もあるけれどね。

例えばスティーヴン・キングの『シャイニング』。原作も大好きだし、キューブリック監督作品『シャイニング』も大好きだ。これは原作者が映画を認めてないパターンなのですが…それでも私は大好き。どっちも味がある。解釈の違いはあるんだけれど、その違いも楽しめた。

ハンニバルシリーズはもちろん『羊たちの沈黙』は映画としても最高でした。原作も大好き。その次の作品『ハンニバル』でジョディ・フォスターがクラリス役を断ったのは有名ですよね。フォスターのクラリスはドンピシャの役柄なので大変に残念でしたが、「ハンニバル」の原作を読んで仰天して断ったと当時伝えられたよね。実際は同じ役は受けられない…と断ったとありますけど真相はどうなのかしら♪ 

私も小説「ハンニバル」は最初仰天した。結末のあたりが特にね。確かにジョディ・フォスターは断って正解だったかも…と当時は思ったもの。でも、ジュリアン・ムーアが上手にむっちりしたクラリスを演じていた。小説「ハンニバル」と映画『ハンニバル』は結末の処理が違います。映画の終わり方は万人受けだと思うよ。小説は後日また読み返したら「ああ、これはこれでアリだよな」と気に入った小説になったよ。とにかくハンニバル・レクターの知性と教養をひけらかす(もちろん上品に)シーンがよく描かれているのね小説だと。それをまた名優アンソニー・ホプキンスが更なるエクセレントを引き出していた。もう少しアンソニーが痩せてればと思うが多くは望むまい。

『羊たちの沈黙』の少し前の時代の話…『レッド・ドラゴン』も小説、映画とも堪能しました。エドワード・ノートン、アンソニー・ホプキンス、ハーヴェイ・カイテル、レイフ・ファインズ、エミリー・ワトソン、フィリップ・シーモア・ホフマン…ゴージャスなくせ者演技派俳優で埋め尽くされた贅沢な一品でしたね。

小説、映画とも…上手にまとめあげられていた。その中でも『羊たちの沈黙』は一番好き。サスペンスも上手に仕上がっていたもの。この作品は一番人気なんじゃないかしらね。

で「ハンニバル・ライジング」で、ハンニバル・レクターの幼少時代がようやく丁寧に語られたわけです。何故、ハンニバル・レクターはモンスターになったのか。小説もはっきりいって「……怪しい方向に向かっているよな」と…多少のチープ臭い雰囲気は漂っていたのは確かです。それでも、過去の作品で繰り返し描写されていたハンニバルの妹、ミーシャ…がどれほど愛らしくみんなに好かれていたのか。レクター一家の仲の良さ。使用人達との信頼関係…そしてハンニバル・レクターの幼い頃からの卓越したセンスと知性…吸収力の早さ。天才肌。美しいものを愛でる審美眼…そういった彼の凄まじい才能をトマス・ハリスは「ハンニバル・ライジング」で書いてくれたのですよ。そしてミーシャを失い、レクターが孤児院(かって、レクター一家が住んでいた素晴らしいお城が孤児院になっているという皮肉)でどう過ごしたか…馬との関係。そして叔父と叔母による華麗で高度な手ほどきによって更なる教養とセンスを磨いていくマイ・フェア・レディー状態のシーン…

それが「ハンニバル・ライジング」のウリなのです。ミーシャとハンニバルを酷い目にあわせた奴らに復讐するシーンは付録くらいのものですよ。だってハンニバルだもの。絶対に復讐するに決まってるし、その復讐は成功するに決まっているのです。

日本だと単行本二冊…上下になってました。新刊だと一冊だったのかしら? とにかく上下…でいうと上巻に当たる部分がハンニバルの幼少時の話なのね。

だが、映画だと…そういった教養あってこその凄み…であるレクター形成部分を全て端折っているのでした。

どうしたこといったい!!

ここで映画『ハンニバル・ライジング』のウィキペディアから抜粋。

原作との相違点

レクターが神童であったことや記憶術の指導などは全て削られている
レクターが孤児院を去る理由は叔父の計らいではなく脱走
叔父は既に死去しており、未亡人の紫夫人に引き取られる形
紫夫人からの日本文化の教授がほとんど削られている
(レクターの人格形成に影響を与えるシーンはほとんどカット)
レクターは逮捕されず、表向き死亡した形で渡米
また、日本描写にしても、部分的に一般的な外国映画のように中国文化が混ざったようなものとなっている。


肝心な部分を全部端折ったっちうわけですかな…。

だもんですから、映画だと妹を酷い方法で殺された兄が復讐する物語…でしかないのです。

まあ、それでもいいんですよ。これが…『幼き魂の裁き トーマスの血塗られた復讐』といったノリのサスペンス映画なら何も疑問はもたない。トーマスならば。トーマス誰だ。

しかし、ハンニバル・レクターが主役なのであります。彼の知性の源泉を辿るはずのライジングなのに……うおおおおおおおおおおおおおおお。

それに復讐もライト感覚だったよね。切り裂くやら、ぐりぐりやらも、私にしてみれば「それがどーしたというのか」といった程度のグロ。もちろんグロ表現ではありますので、苦手な人は苦手でありましょうぞ。でも何だかチープくさい。犯人もすごーく簡単に見つかっちゃうし、ハンニバルも犯人に簡単に見つかっちゃうの。簡単ゴッコなのよ。全然息詰まらないの。どうなるどうなる…という空気が全くない。これが『トーマスの血塗られたトースト』という適当サスペンス映画だったとしても緊張感がなさすぎ!!観客をなめすぎ!ペロペロしすぎ。

テレビ放映ではなくDVD鑑賞なのでカットされてはいないと思うけど、カットされてるんじゃないかと思うほど、簡単に復讐のやりとりが続くの。簡単に家に忍び込めるの。とにかく何でもラフなの。それがハンニバルだからこその軽やかに復讐を成し遂げる…といったラフ感覚じゃなく、脚本と演出の薄っぺらっぷりからくるライト感覚なのであった。

だが、脚本家が原作者本人なら仕方ない。確かに原作も後半は急に薄かった。今日、原作を読み返したのですが、復讐して殺していくシーンは原作と映画は一致している。お互いが簡単に見つけあうのも一緒。完全に一致。ってことは原作も薄かったのだと気づきました。納得。

アクションシーンが撮りたいのかとも思ったが、別にダイハードじゃないの。ダブルソフトなの。ふわふわふわーの食パンなのね。フランスなのに舞台が…。フランスパンじゃないわけよ。股間にフランスパンを忍ばせてないの。ふわふわのふにゃ食パンなテイストなの。もちろん、ふわっふわの食パンも現実には美味しいのですが、もうちょっと骨太エレガンスを見せ付けてほしかったわね。骨太エレガンス。だからフランスパン。

復讐するは我にあり…っていう気迫が感じられない脚本&演出っぷり。


ハンニバル・レクターの若き頃を演じたのは先日私がDVD『パリ、ジュテーム』を鑑賞して「きゃお。この人素敵だわね」とご紹介したギャスパー・ウリエルさんなの。彼はとっても上手だった。知的、エレガント、狂気…といったレクター要素は表現できてたと感じます。彼の左頬にできる癖のあるエクボは本物なの?あれ傷をわざとつけてる設定じゃないよね?とっても特徴的なエクボなの…。それに『パリ、ジュテーム』ではひたすら美青年に見えてた彼。今回も美青年ですが、誰かに似ていた。キアヌ・リーブスとクリスピン・グローヴァーを足した顔に見えてしまいました。どちらも好きな俳優さんなので私は問題ないですが、クリスピン・グローヴァーは癖顔なのでありますよ。その癖をギャスパーにも感じてしまったのはこの映画だからかしらね…。クリスピン・グローヴァーはバック・トゥ・ザ・フューチャーで主役のマイケル・J・フォックスのお父さん役やった人ね。個性派俳優です。

ギャスパー君は顔がシュッと細長いので顔の造詣は、アンソニー・ホプキンスとは全然違うけれど、役柄としてはそう違和感なかったよ。そういうのは割り切って鑑賞します。

紫夫人のエピソードも小説だと当然もっと描写は細かいのですが映画で端折られてしまうのは…仕方ないかもね。でも小説だとハンニバルがもっと紫夫人を敬愛している雰囲気なのですけれど。紫夫人は日本人設定なのですが、映画だとコン・リー。イメージ的には悪くないし、コン・リーは美しいし、違和感はないけれど、日本人で国際的映画に出られる女優さんってまだ出現してないんだなあ…と感じましたよ。設定によっちゃ出られる日本人女優さんもいらっしゃるのだろうけれど、紫夫人を演じられる女性は確かにまだ出現してないかもね。昔の大スター的日本人女優なら演じられたかもしれない。コン・リーを見つめていたら、何故か浅野ゆう子さんの顔に見えてきてしまったよ…。系列が実は似てたのか? 線は細いけど、マギー・チャンでも良かったかもなあ。それか今はもう活躍してないけど私の大好き香港女優…ブリジッド・リンなども良いですよのう…。

ハンニバルに酷い仕打ちをしたグループも曲者ぞろいで演技光ってたね。リーダーやったリス・エヴァンスは素敵でしたよ。好きな顔。イギリス、ウェールズ生まれの俳優さん。ああ、そういう顔立ちだったよね。

フランスの警部ポピールを演じた人も上手でしたよ。癖のあるお顔でしたが。ドミニク・ウェストさん。他の出演作品は…『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 』 どの役をやっていた?全然覚えてない。アミダラの割と側にいた軍人さん? 『300』にも出演。どの人よ。スパルタァアアの一員だったの?それとも議員の人かしら…。ああっ…顔に癖がある役者さんなのに思い出せない。

しかし今回はキャプチャー欲がこれっぽっちもおきないの。ハンニバル・レクターという冠がついてなければ…トーマスの血塗られた魂…(トーマス誰なのか…)というサスペンス映画であったならば…。それだと借りなかったかもしれないけれども…。

なので、ハンニバル・シリーズに過剰な期待を抱いてなければ、火サス(火曜サスペンス劇場)として十二分に楽しめます。すごく簡単に復讐するし。簡単に決着つくし。オチもわかりやすいし。簡単尽くし。

ハンニバル・レクターの湧き出る知性の根源を探りたい!という気持ちをパンパンに詰め込みながら、この映画を観るとダウトに近い気分を味わえます。

原作者トマス・ハリスが何を考えているのか知りたくもあり…知りたくもなし。

ああ、さようなら私のハンニバル・レクター…。そういう気持ちで祝日を粛々と過ごしております。

それにポケモンの新シリーズアニメで異常に盛り上がった我が家なのでオーケーです。

明日はまたバーナビーのお話かついにやってきた『レギオン』ブルーレイ鑑賞日記…どちらか書けるといいなーと思います♪ といっても出かける用事もありそうなので予定は未定であります。後日になったら申し訳ない。

いろいろな記事に拍手ありがとう。バーナビーの誕生日記事にまで拍手!嬉しいよー!ぷるぷるぷる。ぴこぴこぴこぴこ。ありがとうありがとう。

では急に関東地方は寒くなってきたのですが、皆さん体調管理にお気をつけて!もうじき年末じゃー!(焦る)

パリ、ジュテーム

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パリ、ジュテーム (Paris, je t'aime)
2006年 フランス映画


世界中の18人の監督による「愛」をテーマにした短編オムニバス映画。





短編も短編、一つが五分以内に終わる映画の集合体。最初は物足りない感じを受けるかなあ…と観ていたのですが、最終話、エンディングとたどり着いた時には大変に満足していました。それほど過度な期待はせずに気楽に鑑賞したのもコツかもしれない。物足りないというのは監督それぞれの力量が足りないという意味ではなく、本当に一本一本が短くて、「え?それでこの二人はどうなったの?」といった終わり方をしているものがあるので、消化不良になるかしらと危惧したのであった。

長編だったら「この二人どうなったのかな…」というようなエンディングであっても、それまでの物語が延々とあるので映画の尺的にも満足はいってるじゃないですか。でも短編だと切り取り空間劇の場合が多いから、よっぽどじゃないとぐいぐいと引き込まれないかも…と余計な思惑が私の脳味噌を駆け巡っていたのだ。

ちなみに短編小説集は好きです。長編も好き。そうだな例えば最も好きな小説家の一人、フィリップ・K・ディック(故人)の作品は長編、短編どちらも秀逸。長編だとずーっとバッドトリップを主人公と一緒にさせられがちだけれど、短編ならそのトリップも気楽にエンジョイできる。もちろんわけのわからない状態を延々と…というのもディック小説の魅力ですから長編、短編、甲乙つけがたい。読書をそれほどなさらなくても、映画好きな方ならディックの名前は一度は目にした経験があるでしょう。映画だと何といっても『ブレード・ランナー』。原作は『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』ですね。彼の長編小説は映画化しにくいと思うので、長編はそれほど映画化されないが、短編は次々と映画化されてます。『トータル・リコール』『マイノリティ・リポート』『ペイチェック 消された記憶』『スクリーマーズ』などなど。

とりあえず長編、短編どちらも書いている作家さんがいたら短編をさくっと読む場合が多いかなあ…。もちろん短編の王様、星新一さんの小説は小学校、中学校でむさぼるように読んだよね。それと筒井康隆も短編作品何度も読み返した。

映画だとどうだろう。ショートフィルム祭などもあるけれど、祭りに行けば一気にがーっと観られるんだろうな。小説のようにまとめて文庫化されてるように、ショートフィルムもDVD化されてるんでしょうかね。監督別であるのかしら。アウグスト・ディールもショートフィルムに結構出演しているようなのだけれど(特に20代前半)、それを観るのは現状じゃ難しいですよのう。何度も言いますがバーナビー・メッチュラートも短編系には結構出演しているの…。ドイツの短編映画賞らしきものに審査員としても出ていた時あるのね…。運がいいと…ユーなチューブにアップされてたりするけれど、基本的にはDVDで手に入れたいよ!私は収集癖のある人間です(人間宣言)。お金を払うから売ってください。そんな気持ちですよ。無料で暴利をむさぼろうなんて考えてません(ただより高いものはない♪)。

ポール・ベタニーは意外と前衛的な出演はしてないので、ショートフィルムも一本くらいでしょうかね。それは『ロストストーリー』という短編集に収められているので日本でも観られます。そう、ショートフィルムの印象って前衛的っていう印象があるわ。実験的映画っぽいものが多いような気がする。それと長編映画を撮る前に学生が資金をやり繰りしてまずは短編に挑戦!といった足がかり的なイメージもありますね。もちろん今は短編映画独自の文化と発展を遂げているのでしょうけれど。それに、最初のトーキー時代は短編が当然主流でしょうからのう?

ちなみに『CUBE』でブレイクする前のヴィンチェンゾ・ナタリ監督作品『ELEVATED』は短編映画なのですが、すごーくいい仕上がりです。低予算を逆手にとって素晴らしい演出力を発揮。下手な長編映画よりいい仕上がりだったよ。そういえば、『パリ、ジュテーム』でヴィンチェンゾ監督は一本撮影してました。やっほー!

イギリス映画で『チューブ・テイルズ(1999) TUBE TALES』という短編映画を集めた作品があるのですが、これ大好き。感想記事で一度御紹介してますね。出演している俳優さんは超有名人ではないけれど、有名な俳優が監督を受け持っていたので話題になった作品でしょうかね。ユアン・マクレガーやジュード・ロウが監督として名を連ねてました。

と、前置きが長くなりましたが『パリ、ジュテーム』は最初から短編をまとめて一本の映画にする…といった趣旨の映画。ですのでこうやって後からDVDでも鑑賞しやすくなってます。しかも監督も有名な人が多数参加。俳優さんもゴージャス。もちろん無名っぽい人を使ってそれがまた新鮮という映像もあったりするお得なボーナスパッケージ。

ものすごーーーーーーい過度な期待を捨てて、さくっと観ると意外とジーンとくる映画でした。それに何か用事ができても、DVDを一時停止しておきやすいですね。しおりを挟みやすい。もちろん一気に観るのが一番いいとは思いますが、家で観るときは気楽にがポイントです。

完全に一本一本は独立していて、裏テーマで何かしら伏線があって…あ、三話目と…八話目…でこの人たちがカフェで交差してたのか…というような遊び系ではありません。最後、エンドタイトルのあたりで…多少の遊び心は入れ混ぜてあったけれど、映画本編中はお互いの話は交差しないタイプの短編オムニバスです。

では一本一本簡単に感想を♪重要なネタバレはしてないと思いますが、基本、短編なのでその作品に触れる=ネタバレになってしまっている可能性巨大。これからご覧になろうとしている方はお気をつけて。


モンマルトル(18区) Montmartre
監督:ブリュノ・ポダリデス/出演:ブリュノ・ポタリデス、フロランス・ミュレール


フランスの交通事情に関する会話はこの映画でも何度かさりげなくでてきますね。縦列駐車(というのか?私は運転できないのでよくわからんのですが)でバンパーぶっつけあう…って日本じゃ顰蹙なのでしょうけれど、パリでは当たり前なのかしら。というのも、学生時代、第二外国語でフランス語を選択してたのですが、教授(女性)がフランス在住のパワーウーマンでどうやら御主人がフランス人。たまに教授は日本に出稼ぎにきてたようなんですよ。とにかくこの女性教授が豪快。小さい人なのですが豪快。ルノーサンク(だったかな?そういう車ありますよね?)をパリで乗り回してるらしいのだけれど、「みなさん?バンパーはぶつけるためにあるんですよ?日本じゃバンパーをぶつけるなんて事故以外じゃありえないと思っているだろうけど、パリで車を乗りこなすなら、バンパーばんばんぶつけて縦列駐車するのは当たり前。私など、先日、パリのナンタラ通り(シャンゼリゼ通りみたいな?)で駐車してたんですが、前後をみっちり挟まれてね。一ミリたりとも動かないくらいぎっちり詰められちゃたのよ。だもんで、愛車ルノーを前後にがっつがっつぶつけてこじ開けて出てきたわ。そしたら、通りにいた人が拍手喝采してくれたの。ミニマドモアゼル万歳!!なんて言われたりしたわよ。バンパーはとにかくぶつけてなんぼ!」

と、フランスの話をされた時に「ぎょえー」と友達と顔を見合わせた記憶があります。そのイメージが私のフランスだわ…。なので、『パリ、ジュテーム』の一話目であるこちらでバンパーぶっつけてるのを目撃して

「ああ…バンパーは、本当に縦列駐車の時にぶつけるんだわね…」

と時を経て確認することができました。教授ブラボー!

さて、映画の一話目…としては地味といえば地味。でも雰囲気はありますね。女優さんは如何にもフランス女優…といった素敵な風貌でした。終わり方が「え?それで?」といった印象を与えるのですが、フランスらしいといえばフランスらしい…。この調子で最後まで続くのか…やはりフランス映画ぁああああ?と身構えてしまったよ。一話目としてはインパクトないのが逆によかったのかなあ?


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主役の人。ぼやきっぷりがグーでした。

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素敵な女性。パリっぽいもの…。でも存じ上げない方でした。監督の名前も知らない人だったなあ…。


セーヌ河岸(5区) Quais de Seine
監督:グリンダ・チャーダ/出演:シリル・デクール、レイラ・ベクティ


とっても可愛らしい作品♪ 出演者がキュートで題材もわかりやすくって若い恋愛をダイレクトに感じられました。


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シリル・デクール君。他の映画は何に出てるのかな。調べたらテレビ映画系の人のようですな。日本に入ってきている映画にはそれほど出てないかも。って出ていたらごめんなさい。お母さんはドイツ人でお父さんはフランス人。生まれはドイツですが、出演している作品はフランス作品がメインっぽいですね。当然、フランス語、ドイツ語両方流暢に喋れるとプロフィールに書いてありました♪


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ほら可愛いもの。これは他の作品からの写真。


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素敵ですよね。これも他の作品。


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レイラ・ベクティさん♪ すごく美人で素敵でした。イスラム系の設定でしたが、エキゾチックな美人でもクセがなくてそりゃ男の子に一目惚れされちゃうだろう。役者さん本人もフランス在住でアルジェリア人の御両親…というプロフィール。基本的にフランスの作品に出ている方のようですぞ。

監督のグリンダ・チャーダは『ベッカムに恋して』の人だ。彼はイギリス人ですが、御両親がインド。イギリスはインドな方多いですものね。


マレ地区(4区) Le Marais
監督:ガス・ヴァン・サント/出演:ギャスパー・ウリエル、イライアス・マッコネル、マリアンヌ・フェイスフル



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この短編を好きな人多いのでは?私も好きだもの。監督は有名だし、ギャスパー・ウリエルは美麗だし、相手役の男の子もすごくハンサム度が高い!!目の保養。そして雰囲気洒落ていて最高でした。

ギャスパー・ウリエルが工房にいる作業員に運命の出会いを感じちゃって、爽やかにそして情熱的にアプローチする素敵な話なの。同性愛なのか友人としての運命の出会いなのか…そういうのを思い巡らせるのも楽しい。でもパリも同性愛は普通にオープンな街ですものね。特に芸術家に準じている人はその割合が多いのではないかしら。

ギャスパーのアプローチと相手役の男の子(イライアス・マッコネル)のとまどいながらも受け止める素敵な出会いを是非堪能して。一瞬の出会いを上手に切り取って魅せてくれていた。続きは当然知りたいけれど、作品としてこの長さで昇華されてたと思います。さすがガス・ヴァン・サント!といったところかしらね。あ、ウィキペディアをチェックしたらガス監督自身はゲイであるのをカミングアウト済みなのですな。ふむふむ。でもそういう視線で観なくても洒落た一品だったよ。友人としての一目惚れともとれるから。素敵な妄想が広がります。


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ギャスパー・ウリエルってこんなに素敵だったのね。この作品のギャスパーはとにかく素晴らしい。この髪型……萌え髪型だもの…。たまらない。

『ハンニバル・ライジング』で彼がハンニバルの若かりし頃をやっていたのを知らなくて、今回調べて知ったのですが、ディスカスで借りてみたのね。昨日、ちょっとだけ観たのだけれど…仰天。作品が退屈の頂点に達しそうになっていたよ。ギャスパーは素敵なんだけど、これを最初に観ていたらギャスパーをそれほど美麗男子とは思わなかったかも。もちろん、映画ではきっちり美麗なんだけど、魅力がないの。脚本と演出がダメダメなの…。原作を全然理解してない監督が撮ったのだと思ってます。原作も既に怪しい域に達してきてたんだけど、それでも原作は読み応えがあった。特に前半。しかし原作で素晴らしい描写であるはずの前半が映画では、どうしたこうなった的描写にトランスフォームされてたの。劣化トランスフォームなの。いやだ困った。映画、最初の20分でやめちゃってるもの観るの…。続けて観ますけどね。またその話は後日…。久しぶりに罵倒したくなる作品かもしれない。でも最後まで観ないとわからない。クソ映画ならクソ映画でいいの。楽しめるから。でもそれを乗り越えちゃうほどのクソっぷりだと罵倒しか残らないよね。愛ある罵倒ができる作品でありますように…。生涯で一本だけだもの私の怒りを増幅させた映画って。殆どの映画は好きだから罵倒しても愛でくるみます。一度だけ激怒した(というかいやになった)作品は日本映画で一本だけ。封印。


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相手役のイライアス・マッコネル君。彼、すごく素敵だったよね。彼はガス・ヴァン・サントの常連組のようだ。『エレファント』、『Milk』と監督の話題の作品に出演しているようですね。ガス監督の作品はそれほど観てないので今度チェックしてみます。『エレファント』はカンヌで作品賞と監督賞のダブル受賞。コロンバイン高校銃乱射事件をテーマにした映画ですね。『Milk』はショーン・ペンがこの作品でアカデミー主演男優賞を獲得した映画です。

上の写真でイライアス君はワイングラスにワインをついでますよね。これも「ああ、フランスってやっぱりそうなの?」と感じ入ったシーンです。絵画の印刷を請け負っている工房に、ギャスパー君とアーティストらしき女性(それか業者?とにかくアート関係の人)がやってくるのね。で、工房のマスターがいて…その下で働いているのがイライアス君なの。お客さん二人(女性とギャスパー)がいらしたらすぐに工房マスターが「ワインを持ってきて」と言うわけ。カフェでもどう?じゃなくてワインだもの…。麦茶じゃなくてワインだもの。夜のシーンでもなく、昼間のシーンなのよ。私、仕事先で仕事中にワインを出してもらった経験ないもの。コーヒーだもの普通…。夜だって仕事中だったらワインを出先で振る舞われないよね。フランスだってサラリーマン的仕事している会社じゃワインは出さないかもしれないけれど。お国柄を感じるよね。

ああっフランス!と思った瞬間です。いいねフランス。単純な細胞を私は所持してます。いっぱい所持してます。


チュイルリー(1区) Tuileries
監督:ジョエル&イーサン・コーエン/出演:スティーヴ・ブシェミ



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これはもう監督&俳優からしてずるいほどだもの。この作品もみんなに愛される短編でしょう。私も愛した。すぐに愛した。ブシェミの個性を当たり前のように上手に使ったいい作品です。フランスを訪れた典型的な観光客(英語圏から来訪)の役を演じてます。この駅はルーブル美術館に訪れるための駅なのかしら?私はフランス経験ないので、フランスに詳しい人がこの映画を観たら更に楽しめますでしょうな。


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まあ、とにかくブシェミの表情を観るだけでも喜ばしい短編でした。文句なく最高。面白かった。話は至極単純なのです。単純だからこそのインパクトを監督とブシェミで見せつけてくれました。コーエン兄弟監督とブシェミはお互い常連タッグな人たちなので今回も安定した撮影だったのでしょうね。


16区から遠く離れて(16区) Loin du 16e
監督:ウォルター・サレス、ダニエラ・トマス/出演:カタリーナ・サンディノ・モレノ

これはとってもいい作品でしたね。この短編集の中でもかなり上位に私は好きレベルであります。地味な雰囲気なのですが、短い中にぎゅっと主題を閉じ込めてとても上手だった。16区は高級住宅地…そこにベビーシッターとして遠くから通う女の子の話なのです。で、彼女にもベイビーがいる…。彼女のベイビーは大勢を一度に扱うような保育所(殺風景で病院のような大きい保育所)に預けるのね。住んでいるのも日本でいうと団地集合体のような場所。で、そこから電車やバスを何本も何本も乗り継いで16区に通ってるの。彼女は明け方…まだ夜が完全に明け切ってない時間に自分の赤ちゃんを預けてその金持ちの家にやってくる。金持ちの主人は「今日、一時間ほど多めにシッターを頼みたいんだけど?」と声だけで彼女に問いかける。一瞬、躊躇する彼女。でもすぐにウィと答える。そして泣き始めた雇い主のベイビーをあやす…。自分自身のベイビーに唄ってあげているのと同じ子守歌を口ずさみながら…。でも視線は自分の子供をあやすときとは違って…外をさまよう…。きっと自分のベイビーを思い浮かべて。

ぶわわわわわわっ…。すごくいい…。

別にお金持ちだって偉ぶってるわけじゃないのです。そういう生活が普通なのだから、それはそれでいいのです。お金持ちに憎悪を抱かせるような作品ではありません。

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主演の女の子良かったなあ。彼女の表情がいい。カタリーナ・サンディノ・モレノさんはコロンビア人でデビュー作『そして、ひと粒のひかり』で注目され、各賞を色々と受賞。アカデミー主演女優賞にもノミネートされたようだ。最近の作品だとスティーブン・ソダーバーグ監督の『チェ(28歳の革命 / 39歳 別れの手紙)』にも出演。

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それにしても16区設定のお家は素敵だもの……。これだもの。いいのだもの。

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台所も素敵だもの。いいのだもの。フランスは料理が美味しいもの。

監督の一人、ウォルター・サレスは『モーターサイクル・ダイアリーズ』の監督ですね。なるほど。未見なのですが、ガエル・ガルシア・ベルナルの主演なのでいつかは…とぎらぎらはしていた作品であります。


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これは監督と彼女の撮影最中の一コマ。もう一人ダニエラ・トマスという人も監督として名を連ねています。どちらの監督でしょうね。



ショワジー門(13区) Porte de Choisy
監督:クリストファー・ドイル/出演:バーベット・シュローダー


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一番荒唐無稽だったかしら。私は意外と好きでしたけどね。クリストファー・ドイル監督は作品監督としてよりは撮影監督として超有名でしょう。技術美術センスに優れている人なのでは。ウォン・カーウァイ作品といえばクリストファー・ドイルだものね。ドイル自身はオーストラリア人なのだけれど、何故か日本文学に傾倒しその後、中国文化に入れ込んで今に至る…といった経歴。なので、今回の短編集もアジアっぷりがたっぷり入ってました。ファンタジー作品なのか?脚本も彼のようだが、監督&脚本家としては不思議ちゃん…という認識になったよ。撮影監督で才能を発揮するタイプなんだよきっと!でもこの作品、私は好きですけどね。


バスティーユ(12区) Bastille
監督:イザベル・コイシェ/出演:セルジオ・カステリット、ミランダ・リチャードソン



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これもいい作品だったなあ。短編だけれどもぎゅっと全てが詰まっている系でした。女優さんどこかで……と思ったらミランダ・リチャードソンじゃないの。見終わって気づきました。ハリー・ポッターでゴシップライター役やってる人。『スリーピー・ホロウ』で継母やった人。ポール・ベタニー出演映画『ヴィクトリア 世紀の愛』にも重要な役で出演だ。イギリス女優さんです。この映画では見事にやぼったい役柄を演じていたよ。赤いトレンチコートを着ているのだけど、やぼったい設定なの。旦那さんに愛想を尽かされて離婚を持ち出されるその日に……という小作品。いい作品でした。

旦那さん役のセルジオ・カステリットさんはイタリアの有名な俳優さん。

監督は『死ぬまでにしたい10のこと』『あなたになら言える秘密のこと』などが代表作。スペインの人だったのね。未見なのですが『あなたになら~』は先日予告トレイラーを何かで見かけてちょっと気になってました。サラ・ポーリーが主演だったので。基本的に男女恋愛を得意とする監督さんなのでしょうな。


ヴィクトワール広場(2区) Place des Victoires
監督:諏訪敦彦/出演:ジュリエット・ビノシュ、ウィレム・デフォー、イポリット・ジラルド



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これは始まって30秒くらいで既に泣いていた私…。最後は号泣。ずるいほどベタなストーリーなのですが、素直に号泣したよ。昔に比べて本当にこういうベタな泣きストーリーに弱すぎる。あんまりにも泣き止まないのでここで一度DVDをストップさせました(実話)。

日本の監督でしたのね。ベタなストーリーだとはいえ、すごく良かったよ。映像的にも大満足。監督の他の作品は知りませんでした。

こちらの作品は有名俳優がバーンと出ています。でも控えめな演技でさすがでした。ジュリエット・ビノシュ…若い頃は彼女の魅力が、ちーっともわからなかったの私…。もちろん素敵な女性だし、知的な雰囲気はたっぷりあるし、演技もぴかいち!というのは納得していた。顔も好きな顔。それでも女性としての魅力に気づけなかったのだ。私は女優さんだとパツキン超絶美麗系か、髪の色にこだわらず、むっちりおっぱいばいんばいん系が好きなのね。スキニータイプでもすごく好きな女優さんはいますよ。例えばシガニー・ウィバーやジュディ・フォスター、こういう知的美人個性派も女性として魅力はすぐに感じ取る。っていうか大好き。でも若い頃のジュリエット・ビノシュの女性魅力には気づけなかったのよ。『ダメージ』で何故、ジェレミー・アイアンズ(素晴らしきハンサムイギリス紳士っぷり!)が、これほどジュリエット演じる役柄の女性に惚れるのか理解に及ばなかった。

でも、久しぶりに観た彼女は素晴らしかったね。ああ、さすが…。それに顔つきがいい感じで落ち着いていたわ。私の好きなタイプにメタモルフォーゼしていたよ!ごめんよビノシュ!気づくのが遅くて!

そしてウィレム・デフォーはちょっとしか出てこないのに素敵♪ 落ちついたカウボーイ。いい役者さんだ。好き好き。

ビノシュの夫役、イポリット・ジラルドさんもフランスで有名な俳優さんなのですね。作品は知ってるけど、彼の顔を認識はしてなかった。これからチェックするように注意を払います。


エッフェル塔(7区) Tour Eiffel
監督:シルヴァン・ショメ/出演:ポール・パトナー、ヨランド・モロー



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監督のシルヴァン・ショメはアニメシーション作家さんなのですね。なるほど、そのエッセンスが上手に作品にも組み込まれてました。フランスっぽさが一番表現されていた作品かもしれません。愛らしい作品です。車のパントマイムが面白かったね。


モンソー公園(17区) Parc Monceau
監督:アルフォンソ・キュアロン/出演:ニック・ノルティ、リュディヴィーヌ・サニエ



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遠くからのカメラでずーっと登場人物の会話を追っている面白い作品。次第に「あ、これニック・ノルティじゃないの?」と気づく作品でした。話もオチがちゃんとオチていて洒落た一品。監督のアルフォンソ・キュアロンはメキシコ人。『天国の口、終わりの楽園。』『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』『トゥモロー・ワールド』で有名でしょうか。『ハリー・ポッター』で私が一番好きな作品はアズカバン♪ 『天国の口~』はガエル・ガルシア・ベルナルが主演ですよね。観た記憶あるんだけどな…何か他のガルシア主演映画と勘違いしているかもしれない。


デ・ザンファン・ルージュ地区(3区) Quartier des Enfants Rouges
監督:オリヴィエ・アサヤス/出演:マギー・ジレンホール


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ジェイク・ジレンホールのお姉さん、マギー・ジレンホール主演。この作品も雰囲気よかったです。マギーが着ている花柄プリントのワンピがすごく可愛いの。欲しいなーあのワンピ…って思う洋服でした。女優がパリで仕事をしながらヤクでラリラリとしている話なのですが、麻薬の売人との不思議な距離感が味わいあったね。でも後でこぼれ話っぽいのを読んだのですが、この短編を撮影した監督オリヴィエ・アサヤスはこの仕上がりには満足してないようだ。プロデューサーともめたみたいだね。5分じゃなく10分の持ち時間があると言われたが…実際には5分…といった行き違い系。あ、ウィキペディアを見たら…この監督マギー・チャンと結婚してた人だったのか(現在は離婚。でも離婚した後も仕事は一緒にしてるようだね)。それでマギーはフランス語…なるほどね。『イングロリアス・バスターズ』では残念ながらマギー・チャンの出演シーンは全編カットだったようですが、ショシャナが頼るフランス人の女性…ってマギーだったのよ。マギー・チャンは私、とっても好きな女優さんなのでありますよ。顔の雰囲気も演技も大好きだ。

と、今回の短編から話はずれてしまったが、監督の思惑は、うまくいかなかったかもしれないけれど、綺麗に5分以内に収まっていた作品だと感じたけどね。


お祭り広場(19区) Place des Fêtes
監督:オリヴァー・シュミッツ/出演:セイドゥ・ボロ、アイサ・マイガ



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地味ながらもぐぐっとくる短編。寂しいけれどオチもちゃんとついている短編らしい良い映画でした。

「コーヒーでも飲まない?」

この台詞が染みいる素敵な作品だったよ。


ピガール(9区) Pigalle
監督:リチャード・ラグラヴェネーズ/出演:ボブ・ホスキンス、ファニー・アルダン



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大人っぽい。パリらしい小作品。ウィットに富んでるってやつですかね。少しわかりにくいけれど、そこがまたフランスっぽい。でも監督はアメリカ人。脚本家でもあるようです。

出演者は有名な俳優さん。名優ボブ・ホスキンス。ボブ・ホスキンスといえば私は『モナリザ』『ロジャー・ラビット』を思い出すわ。もちろん他にも名作に多数出演。イギリス人。こちらの短編でもさすがの名演技でした。

女性はファニー・アルダン。フランスの名女優!ファニー・アルダンといえばフランソワ・トリュフォー。公私にわたってパートナーですね。トリュフォーとのお子さんもいらっしゃるようです。『隣の女』『日曜日が待ち遠しい』に出演。ザ・フランスって風貌ですもの。ザ・オンナ。貫禄エレガンス。


マドレーヌ界隈(8区) Quartier de la Madeleine
監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ/出演:イライジャ・ウッド、オルガ・キュリレンコ



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イライジャ・ウッドときて…この映像…。『シン・シティ』か?と思った人も多いのでは?私もそう思ったもの。監督は『シン・シティ』とは関係のないヴィンチェンゾ・ナタリ。私の好きな監督の一人です。ヴィンチェンゾこういう雰囲気の作品にしたのね。ポップなフレンチ♪ ヴィンチェンゾ自身はカナダ人。そういえばカナダってフランスも入り込んでるよな。

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ポップヴァンパイアな一品でした。これも5分以内の時間枠に綺麗におさまっていたね。イライジャは相変わらず可愛い。ヴァンパイアガールなオルガ・キュリレンコさんは個性的な美人。観てみたいなあ…とチェックしていた『薬指の標本』で主演やってた女の人か!クセのある美人ですがロシア系の人のようね。御両親はウクライナとロシアの方のようだ。で、オルガさんは16歳からパリ在住♪ 最近の作品だと『007 慰めの報酬』でボンドガールに抜擢されいたようですね。


ペール・ラシェーズ墓地(20区) Père-Lachaise
監督:ウェス・クレイヴン/出演:ルーファス・シーウェル、エミリー・モーティマー



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ポール・ベタニー出演映画『ロック・ユー!』でアダマーを演じていたルーファス・シーウェルが出ていたよ。融通がきかない堅物の紳士を演じていて、とてもキュートでよかった。上手だ。結婚直前のカップルが旅先でいざこざ…とする話。歴史上の有名人のお墓を探す彼女。本当なら☆がいっぱいつく美味しいフランス料理屋でランチをしたかった彼。大人のカップルなんだけど喧嘩のネタは子供っぽい…そこがまた愛らしかったですね。

面白いのは監督ウェス・クレイヴンは『エルム街の悪夢』『スクリーム』など大ヒットを飛ばしたホラー監督なのに、この作品では血みどろ一切なし。彼らしいといえば歴史上の有名人であるオスカー・ワイルドを幽霊にして登場させたところでしょうか。しかもそれも不気味な姿じゃありません。オスカー・ワイルドを演じたのは後ほど御紹介する14区の短編を撮影した監督アレクサンダー・ペインだったとのこと。このあたりは監督同士のお遊びかもね♪

エモリー・モーティマーはイギリスの女優さん。色々な作品に多数出演。最近の作品だと『シャッターアイランド』に出ているようですよ。私は顔に見覚えなかった女優さんなのですが『スクリーム3』に出てたのね。さすがに覚えてないわー。ファニーで可愛い女優さんです。


フォブール・サン・ドニ(10区) Faubourg Saint-Denis
監督:トム・ティクヴァ/出演:メルキオール・ベスロンナタリー・ポートマン



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『ラン・ローラ・ラン』『パフューム ある人殺しの物語』の監督トム・ティクヴァの作品。さすがに素晴らしかったです。短い時間をフルに満遍なく、そしてトム・ティクヴァらしく躍動感溢れたカメラと編集で才能を見せつけてくれました。ナタリー・ポートマンという有名女優が出演しているのですが、主役はメルキオール・ベスロン君なの。二人の物語なんですけどね。ベスロン君の視点から観た作品なのでした。

メルキオール・ベスロン君、覚えてます?少し前にトム・ティクヴァ監督の『プリンセス・アンド・ウォリアー』の感想を書いた時に、彼についてちょっとだけ触れたのです。彼はきっと御本人自身が盲目な方なのだと思うのです。『プリンセス~』でも全盲の役でした。

今回は主役です。しかもお洒落なパリっ子を演じていたよ。同じ監督の作品だけど、完全に別人。素敵。


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ナタリーは当然魅力的。見ていて微笑ましくなるカップルを楽しそうに演じていました。モノクロ写真は撮影中のナタリーと監督トム・ティクヴァ



カルチェラタン(6区) Quartier Latin
監督:フレデリック・オービュルタン、ジェラール・ドパルデュー/出演:ベン・ギャザラ、ジーナ・ローランズ


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大御所なスター集合。大人の素敵な短編映画。クセがなくわかりやすい作品でした。ジーナ・ローランズだもの。いるだけで存在感。ジェラール・ドパリュデューは監督としても名を連ねてますが、本人も粋に登場です。ベン・ギャザラはジーナとともに、名監督ジョン・カサヴェテスの常連組だった人。ですから、この作品はジョン・カサヴェテスに捧げているのかな…と思うような配役ですね。何たってジーナ・ローランズは故ジョン・カサヴェテス監督の奥さんだった人ですもの。貫禄だものとにかく。

毒がこもっているけれど愛たっぷりな大人の会話を堪能しましょう♪


14区(14区) 14e arrondissement
監督:アレクサンダー・ペイン/出演:マーゴ・マーティンデイル



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老婦人まではいってないが所謂…中年女性の年齢に達したアメリカ女性がお金を貯めて憧れのフランスに一週間ほどの旅行にやってきたお話。短編最後の作品なのですが、とーーーーっても良かったです。最後がこの作品なのは大当たりでしょう。決して美しい女優さんではないのですが、リアリティがあって…妙にじんじんきますよ。地味な話といえば話なのです。でも彼女のフランス語(アメリカで習っていたという設定)での台詞が大変に素晴らしいの…。染み渡るよ。特に加齢を重ねてきた私にはぐっとくる。そうね…若い時に観て…また歳を重ねてから観ると…このラストの心境は、すごくよくわかるかもしれない。私ももうしばらく歳を重ねると彼女の心境がより如実に心に響き渡るであろう。これは最後にふさわしい作品でした。ここで引き締まるね。ばらばらだった短編それぞれが引き締まったよ。関連性は全然ないのにね。

そしてエンディング…になって歌が流れて…。その歌がまたシンプルだけど良かったねえ…。

想像していたよりも、素敵な作品でした。そしてある程度名をおさめている監督の作品はそれなりに手応えはゴツンと感じるというのもわかったよ。もちろん知らなかった監督の作品も光る作品はあったし、印象がちょっと薄いかなあと感じる作品もあったけれど、全体的な仕上がりはとても品があってグーでした。観た人と「あれが面白かったこれが印象に残った」などとワインを飲みながら気楽に語りたい映画ですね。

同じ関連の作品で『ニューヨーク、アイラブユー』という映画もあるようなので今度チェックしてみます。最近注目しているドイツ監督ファティ・アキンも一本そこで作品を提供しているようだ!楽しみ♪

レンタルじゃなくDVDをセルで買うと、本編では収録されなかった二話が収録されてるようですな。

とりあえずとっても満足しました。気楽に観るのがコツかもです。フランスフランス。パリパリパリ!と気合いを入れすぎず観るのがポイントだ。

これ世界各国でバージョン違いを作ってるのかしらね。是非、ドイツもやってもらいたいものだ。ベルリンで。ふんふんふーん(期待)♪

バーナビー・メッチュラートは短編によく出ているのだからお声がかかってもいいと思うの…。

「僕には声…まだかかってないよ♪」

チュッ(*  ̄)( ̄ *)チュッ

バーナビーのキュートさは異常。日々めろめろです。

今回の映画と全く関係のないバーナビーで締めくくるのは愛が溢れているからなの…ふふふふ。

チュッ(*  ̄)( ̄ *)チュッ


連休明けてまた休みがすぐにやってきますが、体調に気をつけて楽しみましょう!(私は崩しているけれども!よぼよぼよぼ!脳味噌は元気です!ぴこぴこ♪ ぴこぴこ♪)

プリンセス・アンド・ウォリアー

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プリンセス・アンド・ウォリアー
(原題:Der Krieger und die Kaiserin 英題:The Princess and the Warrior)
2000年 ドイツ映画 日本未公開 日本版DVDあり



監督:トム・ティクヴァ
主演:フランカ・ポテンテ
主演:ベンノ・フュアマン
音楽:ラインホルト・ハイル、ジョニー・クリメック、トム・ティクヴァ



あらすじ(Amazon のあらすじから)

精神病院に勤めるシャイな若い女看護師シシー(フランカ・ポテンテ)は街に出かけた時に交通事故に遭う。シシーが横たわっていたタンクローリーの下に、交通事故を引き起こした張本人ボド(ベンノ・フュアマン)が逃げ込んで来た。血が喉につまって呼吸困難に陥っていたシシーの命を、ボドは間一髪で助けるが、彼女の命を救ったボドは何の痕跡も残さず姿を消す。シシーはその出会いが運命なのかどうかを確かめるために男を捜しはじめる。少ない手がかりを元にシシーはボドをやっとのことで見つけ出し、再会を果たすが、ボドは銀行強盗を計画中だった。

ふたりの奇跡的な出会いは、互いの運命を大きく変えていく…



予告トレイラー(以前、御紹介したのとは違うバージョンです)





今回は物語に大きく関わるネタバレは一切してないつもりです(つもり貯金)。それでも勘がいい人ならば「あ、これあれなんじゃないの?」とあらすじの奥深くを察知してしまうかもしれない。なのでこの映画を近いうちに観る予定であり、一切何も知らずに観たい方は基本的には今の時点では読まないのが吉。もちろん多少のネタバレでは動じない、私の人生はそれくらいのことじゃ変更を余儀なくされない…という剛胆なお方は是非、お読みになって。それと、この作品を観る予定はまーったくないのだが、ちょいと覗いてみて面白いかもしれないな…という予感がする方も是非、気楽に立ち読みしていってくださいませ♪ ラストや登場人物の謎などには極力触れてない感想になっているとは思います。


では感想ゴー!


何度も地面に倒されるがその度に起き上がるヒロイン。トム・ティクヴァ監督は起き上がりこぼしのような女性が好きなのかもしれない。トム・ティクヴァのヒット映画『ラン・ローラ・ラン』でもヒロインは何度も何度も根性を試させられてましたからね。

プリンセス・アンド・ウォリアー』、この作品に甘い表現は一切ないのにラブを感じさせる手法の映画で私の好みでありましたよ。えぐるようなえぐい表現もありつつ、美麗な映像に目が釘付け。景色や街の風景がとにかく綺麗。音楽も耳障りがよく映像とグレイトにマッチング。そして役者さんたちは全員秀逸。ファービュラス!

トム・ティクヴァ作品は癖がありますので、それほど感銘を受けない人がいるだろうな…というのも納得はいきそうですが、私はとても気に入りました。日本では残念ながら未公開だったようですね。しかしちゃんと日本語版DVDが発売されているのでホーム鑑賞はできますぞ。

アメリカ人やドイツ人の感想では絶賛系が多かったです。もちろんどんな映画でも自分の肌合いにあわない映画はありますでしょう。

基本的には淡々とした話なの。そして約130分の上映時間。ダレは感じませんでしたがこれも人によっては受け取り方が違うかもです。長いといえば長い。私は吸い込まれるように引き込まれて観ていたので長さを全然実感しなかったなあ。

自分は普通の恋愛映画をそれほどチョイスして観てこない人生を歩んできたので(大げさ)、こういった変則型恋愛映画は通常の三倍好みになってしまうようです。赤い水性ペンキ。突き放す感じがたまらん。ハァハァハァハァハァ…。

そしてこの映画、以前御紹介した『アナトミー』を観た方には是非、御覧になっていただきたい。なぜなら、『アナトミー』でヒロイン役のフランカ・ポテンテと共演者のベンノ・フュアマンがこの映画では主人公なのです。『アナトミー』での二人の関係は『プリンセス~』での立ち位置と全く違います。当然、作品が違うのだから違って当たり前なのですが、だからこそ

役者さんってすごい!!

演出する監督の手腕っぷりも!(注:『アナトミー』の監督はトム・ティクヴァではありません)

と感動が更に津波になって押し寄せてきたぜ。面白いのは『プリンセス~』の前に二人が撮影に挑んだのが『アナトミー』だったの。『アナトミー』で表現した二人の関係は『プリンセス~』では全く垣間見えなかった。当たり前だけど私は甚く感動してしまったわ♪ どちらかというと『アナトミー』はB級ホラーテイストだったのですが、そのテイストに二人はきっちり役柄をあわせていた。演技的にはシナリオとしても『プリンセス~』の方がより上手に感じてしまいがちですが、そのような細やかな表現方法ができる素晴らしい役者がB級テイストサスペンスでも手を抜かず、作品にあわせた演技で対応している完璧さに惚れました。

フランカ・ポテンテは絶世の美女ではないけれど、個性的な顔立ちです。今までも上手だとは思っていましたが(といっても『ラン・ローラ・ラン』と『アナトミー』それに『ボーン・アイデンティティ』でしか彼女の演技はチェックしないけれど)、『プリンセス~』で見事に彼女の魅力にノックアウト。惚れ惚れする。

フランカ演じるシシーは少し不思議っぽい(といってお洒落系の不思議ちゃんではないのです)女性。その不思議っぽさの秘密はじわじわと映画を観ているとわかるようになっています。ある境界線にいるだろう…設定を上品に演じていた。大げさじゃなくじわじわくるように演じていて絶妙!素晴らしい!

シシーは精神病院に勤めている看護師なのです。ある日、遠くの知り合いから久しぶりに手紙が届く。

映画的には、その遠くの知り合いのショットから始まります。その光景がまた素晴らしいのであった。今でも鳥肌が。美しい風景……。


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ほらこれだもの……。絶景な景色なのだもの。泊まりにいきたいもの。別荘で持ちたいもの…。

ロケはドイツとイギリス、コーンウォールでしたようです。たぶん、冒頭と…とある部分でまた出てくるシーンはこのコーンウォールだと思う。でもシナリオ的に「イギリスの知人… 」という台詞はなかったなあ?手紙の消印や切手などの描写をよく見ればわかるのかもしれない。

岸壁に建っているお家。この女性は手紙をシシーに送った女性なのです。


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お家のインテリアも見事♪ 赤をテーマカラーにまとめてます。カーテンレール、サイドデスク、カーテンの布地、出窓に置いてあるアイテムのいろいろ…とてもセンスがいい。目の前が海だもの。仕事や家事の能率もあがるのだもの。もちろん実際には家の内部はセットで窓に映る景色ははめ込み合成かもしれないけれど、それでもいいのだもの。映画は観客に夢を与えてくれればいいのだもの♪ 

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テーブルの上にもこちょこちょ様々なアイテム♪ ティーカップも素敵だし、ビスケットの箱からビスケが出てきちゃってるのもかわいい。デスクランプも洒落てる。能率あがるもの!きっとあがるのだもの!(能率にこだわるツデーの文章)よく見ると貝殻がてちてちのってるのね。貝殻はこの女性(役名:マイケ)とシシーの共通アイテムなんです。特にストーリーには関係ないのだけれど、海に思いを馳せるガール達なのでありました。

で、シシーが生活しているのはドイツです。精神病院に働いている人専用の寮がありそこで暮らしています。彼女の生活&人生の全ては精神病院で完結してしまっている状態なのですが、ずーっとその暮らしなので穏やかに疑問を抱かず暮らしているのね。

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シシーのお部屋。マイケの住む海の家は赤がポイントでしたけれど、シシーのお部屋は黄緑色がポイントですね。

マイケからの手紙で、シシーは用事を頼まれる。シシーは街に出て銀行の貸金庫に行くことになります。シシーは精神病院の患者さん一人を連れて出かけます。キーポイントになる子なの。

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全盲役の青年

オットー役を演じたMelchior Beslon(メルキオール・ベスロン)さん。確実な彼のプロフィールはわからないのですが、実際に全盲の役者さんかもしれません。『パリ、ジュテーム』という映画でトム・ティクヴァが監督した部分に彼が主役で出演している模様。『パリ、ジュテーム』はオムニバス映画ですよね。有名な監督が五分くらいづつ短編を担当している映画じゃないかな。今度、ツタヤディスカスで借りようとしていた映画だわ。『パリ、ジュテーム』の中で「フォブール・サン・ドニ(10区) Faubourg Saint-Denis」という短編に出てくるようだ。何と相手役はナタリー・ポートマン!これは是非、鑑賞せねば♪ 『パリ、~』のスチール写真を見ると、メルキオールさんはそこでも全盲役を演じている感じ。 後日、鑑賞して感想をアップしました→『パリ、ジュテーム』感想記事

『プリンセス~』に戻ります。

精神患者役の人たちの演技がこれまた舌を巻く素晴らしさ。見ていてひやひやする感覚ってわかりますかね。危うい感じなのですよ。でも穏やかな病院なのね。しかし時々、ぐりぐりっとくる「おおっ?」とする描写があるので、淡々としていると思ってなめていると「おわっ?」となるのです。そのぐりぐり痛い描写も絶妙。

精神患者の一人でこれまた重要な役割の人

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癖がありますでしょー?もう目が釘付け。意外と好きな顔です。彼は他の精神患者さんの中でもそれほど精神的にイキかけてないように見える人なのです。重度ではないように見えるのよね。それがまた……なんですが。ストーリーに関係するので詳しくは申しませぬ。

で、話に関係なくキャプチャーして気づいた役作りっぷり。一見、そこそこ普通っぽい振る舞いをしているのだけれども…

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わかります?社会の窓(って今は言わないかー!?)が全開なの……。つまりペニスへの扉チャックがご開帳なのであります。下着は穿いてるよ!一瞬ちらっちらっ…とだからわからなかった。キャプチャーしてたので気づきました。つまり身だしなみが最後まできっちりできないのですよ。それか…わざとそこは閉めないという拘り(こだわり)を持っている設定なのかもしれない。こだわりがポイントだったりしますから。精神的なものって。たとえば給食にみかんが出たとしますよね。トレイのどこに置こうがそれほど気にならないじゃないですか。でも、ある人にとっては絶対にココ!という場所があるのです。ものすごおおおおく、こだわるの。それでその子のこだわりを理解できない訓練されてない教師が、その子を正すために(?)より関係を悪化させるバトルに発展させてしまった…というのを見た経験があるのでね。もちろん先生の言い分も後から聞いたら必ずしも間違ってはいないのだが……と、社会経験。

と、話はずれましたが、細部にこだわって作ってあるのだなーと思ったよ。あからさまにはわからないシーンなのです。

シュタイニーを演じたラルス・ルドルフ(Lars Rudolph)さん。彼もいろいろな映画に出演しているベテランさんっぽいですなあ。1966年ドイツ生まれ。ファティ・アキン監督の『ソウル・キッチン(Soul Kitchen)』にも出演しているようなので確認するの楽しみ!まだドイツからDVDは届いてないのでした。観たらまた御報告します。

他の映画に出演しているスチールを見ても、かなり個性的な役を演じている雰囲気です。でも格好Eスチールもあったよ!

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ほら。髭が似合うね。どうも音楽活動もしているようで、もしかしたらこれはバンドの仲間なのかもしれない。ラルスさんの左隣にいる人、顔いいよね。常にアンテナをはっていなくてはならぬ!ぎらついてないと!

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こちらは渋い映画のスチール。いい感じですよね。ハンガリーの鬼才といわれている監督タル・ベーラの『ヴェルクマイスター・ハーモニー Werckmeister harmóniák (2000)』で主演を演じていたようだ。日本でも話題になった映画のようですね。調べるとかなりの人が感想を書いていた。そしてアマゾンで調べたらDVDが三万円近い値段で取引されている!名女優ハンナ・シグラ(ドイツ)も出演している映画です。ハンナ・シグラは名前を知っているよ。名作に出ている人だ。映画は未見だなあ。ファティ・アキン監督の『そして、私たちは愛に帰る』にもハンナ・シグラが出ている!今度観る予定なので楽しみです。

ラルス・ルドルフさんはこれから注目していきたい役者さんです。アウグストやダニエル、バーナビーとは共演してないっぽいなあ。あ、それと彼は『ラン・ローラ・ラン』にも出演してたようだ。トム・ティクヴァ常連なのかもしれないね。でも『ラン~』ではどの役をやっていたのか全然思い出せません。


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この人もかなりのパンチ力を見せつけてくれます。「ぐはぁ?」となったよわたしゃ。みなさん本当にお上手。

ストーリーに戻ります。

街に出たシシーは大型トラックに轢かれてしまいます。その直前に、ボド(ベンノ・フュアマン)がガソリンスタンドでこそ泥して逃げていたのね。町中を逃げ回っていた。で、大型トラックの下に横たわって死にそうになっているシシーをたまたま見つけるのです。そして息ができない彼女を救うのですが、ぐりっとしたシーンなので苦手な人もいるかもですな。

彼女は意識を朦朧とさせつつも、どんな人に助け出されているのかを記憶していきます。けれど、ボドは病院まではつきそうのですが、彼女が手術室に搬送される途中で帰ってしまいます。その時、ヒロインのシシーは彼の袖をつかんでいたので、シャツのボタンが引きちぎれ、それが唯一の手掛かりになるのでした。

匂いの描写も何度かあったかな。トラックの下にいる時、ボドの顔がはっきり見えないので(シシーは事故で朦朧としていますからね)彼の匂いを嗅ぎ取ります。とてもいい匂いがすると…甘い匂い。きっとミントのキャンディーでも食べていたのね…といった台詞がよかったな。トム・ティクヴァは『パフューム ある殺人者の物語』を監督した人なので、匂いの描写はもともと好きなのかも。

そしてシシーは奇跡的に助かって、二ヶ月後に自分の居場所であった精神病院に帰ってきます。患者も職員もシシーが帰ってきて大喜びです。激しい表現でシシーを迎える患者もいますが、いつもの光景なのでしょう。ダレもとがめません。しかし、シシーは何かが違うと気づいてしまうのです。

前と同じように私はここで働けないかもしれないと…。

恋という言葉は一度も確か出てこないのですが、とっても強い恋心(人生初の感情)が芽生えてしまい、世界が変わって見えてしまったのでしょうね。強烈な一目惚れをしてしまった。外の世界を知ってしまったのです。

このあたりの心境の変化については、全盲の患者さんとの会話が秀逸です。そこで明確にシシーは自分の気持ちがわかるのです。

そして全盲の彼に手伝ってもらってボドを探すのでした。ボドという名前もまだわかりません。彼は何も告げず去ってしまっていたので。


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退院したシシーを熱烈に迎える患者さんと職員達。

ここまでの話だと、不思議な雰囲気はあるけれど、女性が男性に一目惚れして、探し出して恋の物語が始まる…って思いますよね。それはそうなのですが、甘くない辛口っぷりでストーリーは進んでいく。基本、ヒロインに容赦ない描写の連続です。

ヒロインは今まで閉じこもっていた世界(でもそれは自分から閉じこもっていたというよりは…それしか知らなかったのでネガティブな状態ではないと私は読み取りました)から抜け出すきっかけが、ボドであると確信してしまうのです。強烈な思い込みではあるのですが、シシーの純粋な不思議パワーは普通の乙女純情ハートとは違うのでした。

ボドを探し出すプロセスでも、単純な純粋女性ではなく、意外としたたかで悪知恵が働くのを発揮。でもそれも純粋からくる機転だと思わせる迫力ある演技。本当にボドに会いたいのです。会ってとにかく話をしたいのです。そう、ちょっとノロノロっぽい描写なんですよヒロイン。頭がまわらない…ってとれる演技なのね。ワンテンポ…ツーテンポ…人と違うのです。けれど、いざとなったらものすごい行動力を発揮するのが、生々しくて良かったですね。いい人でいい性格設定なのですが、単純にいい人ってわけでもないのが良かった。もちろんベースピュア☆100%設定ではあるのですよ。


で、ボドはボドでわけありなんですよ。そのわけありが何なのかはすぐにわかるのです。彼は題名にもある戦士の役割でもあるけれど、プリンセスでもあるなーと感じます。彼をトンネルから抜け出させるきっかけを、いっぱいいっぱい作ってあげるのはヒロインのシシーなのです。シシーはプリンセスでもあり戦士でもある。もちろんボドもそう。ヒロインでもあり戦士でもある男性なのです。

ボドはとある理由で精神的にぐわっと危ない時があるの。薪ストーブに知らず知らず抱きついてしまっているの。で、同居している男性にいつも引き離されるのですが。


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左がボドと同居している男性。右はボド。

この同居している男性がまたいいんですよ。とても上手な役者さんでした。Joachim Król(ヨハヒム・クロール)さんという方で、有名な方かもしれません。『暗い日曜日』にも出演していたようだ。どの役をやっていた?『暗い日曜日』は映画館行ったもの…。それと『ラン・ローラ・ラン』にも出ている。あっ…これは郵便局員か銀行だか忘れたけど、どっちかの職員(配達員?)やってた人かなあ。今度、見直してみよう。

『プリンセス~』に戻りますが、最初、「何故この二人は一緒に暮らしてるのかしら…。この見知らぬ男性はボドにものすごく肩入れしているけど…何故なのだぜ?」と疑問に思うのです。すぐには誰だかわからないのよ。

結局、シシーはボドをついに探し出すのですが、ボドに倒されて(本当に倒される)、完璧に拒絶されるのね。その時にボドと一緒に暮らしている男性もシシーを冷たく突き放すの。

いつもの私ならば(常時18禁モードォォォ!)男子同士ラブなのかしら…?と勘ぐるのですが、本来備わっている野性の勘が「そうではないだろうな…」と告げました。よし、自己軌道修正OK。

一緒に暮らしている男性の正体は話が進むとわかります。彼がボドを救い出してあげたいのは何故なのかもシシーに話してくれます。

けれど、基本シシーはボドからは拒絶されるのでした。

そして映画は銀行強盗の話、シシーと患者との関わり、何故、ボドは遠くに行きたいのか、どうしてボドは涙を流し続けるのか、シシーの出生の秘密は?、 え?どの患者があの人なの?と、淡々としながらも興味を惹く要素がちりばめられているのでした。それでも劇的な派手シーンはそれほどないのです。もちろんクライマックスシーンはあります。とてもいいクライマックスシーンであった。

二人はラストに向かっていくのですが、「この描写はいらないんじゃない?くどすぎる?説明っぽい?説明っぽいのにファンタジー演出?」というシーンがあるのですけれど、私はOKでした。トム・ティクヴァのリアル演出と実際には起こりえない心理描写の具現化演出に抵抗がなければ受け入れられる部分でありましょう。ボドが精神の安定を取り戻す場面でのシーンなのですけれどね。『ラン・ローラ・ラン』でも巻き戻してフランカ・ポテンテが何度も物語をやりなおすじゃないですか。トム・ティクヴァは現代劇なのに唐突にファンタジーっぽくなる変な演出が好きなのだろうね。だから苦手な人がいるかもしれないとも感じるのでありました。ちなみに『プリンセス~』では巻き戻し演出じゃありません。違う手法でボドの心の平和を表してます。


ボド役のベンノ・フュアマンさんは以前、Love actors でも取り上げた素敵な俳優さんですが、今回の演技が今までの中で一番私は気に入っています。『悪霊喰』の渋い雰囲気とはまた違った演技。『アナトミー』ではかなり甘ったれで身勝手なボンボン坊ちゃん役。どちらも魅力的でした。ボンボン坊ちゃん役はある意味キャラとしてステレオタイプを演じさせられていたので、彼本来の魅力を発揮するのは難しかったかもしれません。実際には繊細でとても懐の深い素敵な演技をする方だったのですね。どうしてもホラー映画は全員がステレオタイプのキャラになってしまいますからね。ベンノさんに限らずね。

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ほら、素敵だもの。憂いを帯びた表情は『アナトミー』の時の困ったちゃんとは全く違った人格を演じていらして、真剣に顎が外れました。役者さんってすごいなあ。


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この映画はとにかく風景が目に鮮やかに飛び込んでくるのです。緑がものすごーく発色良好で美しいの。お墓のシーンなのですが美しさに心奪われた。

『プリンセス~』での彼は惚れてしまいそうなほどいい男でしたよ。問題や苦悩を抱えている状態を素晴らしい演技で見せつけてくれました。『アナトミー』しか観てなかったら彼にそれほどは注目してなかったかもしれない。役柄も大事ですよね。役柄に惚れるっていうのは普通にありますから。あの映画では何とも思わなかったのに、この映画での彼(彼女)は最高だ!っていう役者さんはいますもの。もちろんどの映画に出ている彼(彼女)も素晴らしい…となるとファン街道まっしぐらなのであります。むっほーむっほー。

全てが丸くおさまるタイプのシナリオではないけれど、妙に納得はさせられる映画でした。心の中で個人個人が補完して楽しむタイプの物語なのではないかなあ。補完もそれほど大変じゃありません。ゲンドウに手伝ってもらわなくても大丈夫でしょう。シンジ、おめでとう!

音楽がそしていいのですよ…。以前、御紹介したトレイラーに使われている音楽がまず気に入っていたので、きっと音楽が効果的に使われている映画なんだろうな…という予感はしていました(野生のカーン!)。予感的中! ある旋律が何度も流れてくるのですが、それがとても心地よい~。思わずサントラをアメリカのアマゾンで購入してしまったもの!ドイツアマゾンでも売ってたけれどアメリカの方が安かったような気がするのだもの!いいのだものいいのだもの!

アメリカアマゾンでは視聴できます → アマゾンサントラページ

1. You Can't Find Peace
2. Opening (Sissi Search) - Original Soundtrack & Score, Brook, Michael
9. The Letter
10. Truck Attack


このあたりが繰り返しフレーズとして流れてきて安らかに震える。サウンドトラックだけ聴いていると地味に聞こえてしまうかもしれないが、映像とマッチングしていた。トム・ティクヴァは自分も作曲するようですね。『ラン・ローラ・ラン』の時も音楽がとっても痛快だった。センスがいいんじゃないかな。音楽に関わった人の名前が三人のってましたが、『パフューム ある人殺しの物語』でも彼らが合同でサントラしてるようです。

3. Fly With Me は、以前の予告で使われていた曲。上で御紹介したトレイラーと選曲が違います。もう一度ここにその予告トレイラーを↓





アマゾンアメリカのサントラページに飛べばわかりますが、サントラからして絶賛されてますでしょ?そこからDVDのページも探せばクリックできますが(アマゾンですからね関連商品御紹介ってやつですよ)、映画DVDには107人のコメントがついていて、☆が4.5 にも達してるんですよ。5がマックス☆ですからねアマゾン☆採点。もちろんレビューを鵜呑みにすりゃいいかって問題はありますが、くそ映画ならもっと批判が沢山集まってるはずです。地味ですが上質の映画なのでありました。おおざっぱなアメリカ人の心にもヒットしたのですもの(失礼なものの言い方)。もちろんドイツの方の評価を知りたければドイツアマゾンへゴーですぞ。

私は大変に気に入って大好きな映画になったのですが、それでも万人には勧めないかなあ。身内には強く勧めるけれど!(ぎらぎら) もちろん皆様にも勧めたいのですが、地味で退屈…と言われてしまうかもしれない。でも思ったよりも予想ガイの展開(地味だけれども)を楽しめる人ならば…。トム・ティクヴァのテイストが平気ならば…。そして、『アナトミー』であの二人の演技を既に観た人ならば…。観る機会があったら是非ご覧になって!

甘いシーンは小さじ百分の一ほどしか出てきません。甘くないロマンス映画。それでも女性の心をふるわせる映画かも。男子よりも女子のお口をピンク色にするかもしれない。ロゼシャンパンを甘いかしらと思って口に含んだら辛くて渋くて…仰天した…。そんなノリでしたよ。

私はきゅむきゅむ甘いラブシーンは「きゃー☆」と恥ずかしくなってしまうタイプなので、この辛口はとても自分にはマッチングしてました。

脳みそが砂糖で犯されてしまう!というような激甘恋愛映画を想像して「プリンセス・アンド・ウォリアー」を手に取るとやけどするぜ?って感じかしらね。トム監督は割と描写がぐりぐりしてますでしょ?『パフューム~』も綺麗な部分と恐ろしいほど醜く汚い描写があったじゃないですか。冒頭から臭い匂いが漂う醜悪なシーン。それと美しいもの…が混在してますよね。

街並みを舐めるようにカメラがなめらかに滑っていくシーンは本当に美しかった。景色と建物をこれだけ美麗に撮れるなんてため息ものです。

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ドイツの街並みなんでしょうなあ?キャプチャー写真だとカメラのなめらかな動きはわからないと思うので、是非ここは映画で堪能してください。何気ない風景撮影なのですが躍動感があってこのカメラワークは私の心にヒットした。技術的な分野は全然わからないけれど観ていて心地よかったのだもの。


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ボドと同居している男性が勤めている銀行。実際の銀行をロケで使用したのかどうかはわかりませんが、開放的で素敵だ。仕事の能率あがるもの。お客さんだって能率あがっちゃうもの。預金引き出しちゃうもの。預けちゃうもの。能率的に。


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シシーが勤めている精神病院。ここも実際は違う用途で使われている建物なのでしょうかね。どちらにしろ、勤めている(暮らしている場所でもあるのですが)建物がこんなにファービュラスであったなら…能率があがるもの!精神的能率があがるに違いない。仕事がはかどるもの。美しい建物なのだもの!違うもの違うもの!


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夜になるとこうだもの…。こんな職場で働きたい。学校だったとしたらこんな学校に通ってみたい。もちろん住んでもみたい。


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最初のシーンにつながっているのですが、ポストに手紙を出しているところ。素敵なポストなのだもの…。まわりの建物もすごく素敵なんですよ。キャプチャーしなかったけれど。


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こちらはシシーに郵便が届いたシーン。黄色にラッパ(?)のマークはドイツの郵便マークですよね。可愛いのだもの。自転車も黄色だもの。洒落て見えるのだもの。


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ドイツポスト 

ドイツポスト(Deutsche Post AG)は、ドイツを代表する、郵便および物流を専門とする株式会社企業。日本ではドイチェポストと表記されることもあり、ドイツ語での発音もこれに近い。(Wikiより)

ドイチェ♪ ドイチェ♪ 


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この子供はボドに話しかけてくる役の子なのね。一分くらいしか出てこない子なのだけれども、すごーく可愛いので思わずキャプチャー。ちょっとバーナビー・メッチュラートに似ていると感じたのでぎらぎらしてます。唇がぽてぽて気味で可愛い。

「子供はみんな可愛いよ♪」

そうだねバーナビー!バーナビーのキッズ時代は激烈に可愛かったんだろうなー♪

チュッ(*  ̄)( ̄ *)チュッ

ふう…いつでもバーナビーを思い出すように脳みそがシステム化されてます。


こんな感じで今回の感想は終わりに近づきました。


もう10年も前の映画で私はつい最近まで知らなかった作品ですが、出会えて本当によかった。それもこれも『アナトミー』を観たおかげだ。更に言うと『アナトミー2』にアウグスト・ディールとバーナビー・メッチュラートが出ていたおかげです。『アナトミー2』を観たいがために、律儀に一作目『アナトミー』から観た自分のおかげです。俺最高! 俺、間違ってなかった。よし!

俳優&監督から手繰っていろいろな作品に出会う旅は、これだからやめられないのでありました。愛で映画を旅します。ラーブですね。LOVE。ラー部。愛所属。会員脳内俺だけですが、まあ個人的な旅なのでいいでしょう。部長も自分です。会計は一部、家族が負担という厚かましい部活動。OK我が家は安泰です。


映画って本当に素晴らしい。


それでは月曜日で日本列島は灼熱地獄状態ですが、一週間乗り切りましょう!

ブルー・ベルベット

Blue Velvet (ブルー・ベルベット) 1986年 アメリカ

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公開当時に大変に楽しみにしていた映画。なんたってカイル・マクラクラン、デニス・ホッパー、イザベラ・ロッセリーニ、ローラ・ダンと全員(ローラ・ダンはこの映画で初めて知ったのだが)が大好き俳優。しかも監督がデビッド・リンチさ。渋谷で見たのかなあ。母と観に行ったのは覚えている。母はLDも購入していたよ後日。カイルは当時、一番入れ込んでいた俳優ではなかったが、「砂の惑星」(デビッド・リンチ監督 1984・米)での彼の美麗なことといったら。

ああ、映画はどこに焦点をあわせていいかわからない砂の惑星であっても、彼の鼻のチューブさえ拝めればそれでヨシ。巨大ミミズ君がクワーと出てきてもカイル王子が全て解決。鼻のチューブ。鼻のチューブが異常に欲しかったですな本気で。砂の惑星は焦点があわないよねー、と、いいつつも何度も観てしまうのだ。スティングが未来パンツ一丁で出てくるのも懐かしい。カイルとショーン・ヤングの美麗カップルにため息をつくためにこの映画を観るのだ。当然「砂の惑星」の小説(原作:フランク・ハーバード)はポッキリ挫折。結構根性入れて買って読んだのだけど壮大なスケールすぎちゃって駄目でした。

カイルはこの後も「ヒドゥン」や「ツインピークス」「ショウガール」などにも出演したがどれもスキだ。

デニス・ホッパーに対して私はこのあたりの時期かなり入れこんでいて、カイルよりもデニスを観るのが楽しみだったハズだ<当時。この映画のデニスのキレっぷりといったらもう望み通りのキレっぷり。そしてまた鼻アイテム!っていうか吸引器フェチ!あああああああ、リンチのこういう小道具使いが私を狂わせる。あの吸引器がものすごく欲しい。ああいう異常なセックス(そう、映画の設定では、すんごくセックスに狂っているようなんだけど、勃起不全の役なんだよね<デニス)もデニスがやると迫力あって説得力があるよ!変態全開だもの。素敵すぎなのです。


カイルのハダカといいイザベラのハダカといいみんなほどよくタルんでいて、崩れかけた桃のようだったわね。それがまた美しい。崩れた体型フェチにはたまらないものがあるでしょう。もちろん崩れているといったってピカピカのつるんつるんですよ!

外の青い空がものすごい人工的な青なのよね。バラの色も。最後の鳥も。昔のテクニカラーみたいな感じ?日常と異常が境界線を越えて溶け込んでいる。実際には溶け込んではなく、ちゃんとそれぞれの領域でやりすごしあっていたものが好奇心をきっかけに、異常に日常が、日常に異常な空間がながれこんでくる。すぐ側で起っている異常なことに気づかない人。異常な中にいるんだけどそれが普通な人。異常な世界を垣間見てその世界にも入るけど、やっぱり日常にも溶けこんでいる人。それぞれが普通(と思っている)日常を過ごしているのだ。

覗きがポイントですよね。覗いた途端にソッチ側の人になってるんだよね。カイルの順応性を好ましく思った。けれども、しかし本格的変態仲間には完全になれない、カイル。それがまたハガユイわよネ。イザベラだって本当なら早々にあそこから離脱できたはずさ。でも異端な世界の住人になってしまうと、抜け出せないんだ。蠱惑的な世界。

カイルが介入したことによって自分たちのお部屋が荒されるって思ったのかな。彼女(イザベラ)の息子を人質はよろしくないが、それがなければ「デニスもっとはじけるのだ!そして!カイルも仲間にするべし!」と私も、より意気込んだでしょう。イザベラの旦那も結局亡くなっちゃったんだよね。そういう哀しい事実も別に淡々と流していくのがウェットなようでドライ感たっぷりで素晴らしかった。

ローラ・ダンはあの若さでこの怪しい老成した雰囲気。でもネンネちゃん役なの。オボコなんだよ役柄が。オロオロした顔が妙にコワイ、あなたが本当は裏で全て操っているなーーー!という勘繰りさえおこさせるローラ・ダン。当然惚れました。いいよねローラ・ダン。この後カイルとしばらく恋人同士だったはずだ(実生活)。この後に出演した「ワイルド・アット・ハート」(デビッド・リンチ監督 1990・米)でのローラったらもう最高の一言。でも映画全体として、印象的なのはどうしてもこの「ブルー・ベルベット」。

ローラ・ダンが出演したので一番スキなのは「ランブリング・ローズ」(1991・米)。このローラのキュートなことといったら。お洋服が最高にカーワーイイ~。かなり個性的な顔立ち(だけど普通っぽいイメージもある)なので男性のアソコがすぐに勃ってしまうような女優さんではないだろう。とにかく驚いた顔が無理して驚いているのか逆に本気で驚いちゃってヒャーなのか不思議な顔なのだよ。ジェラシックパークでは健康的な知性溢れる植物学者をしていたね。不思議な人だ本当に。彼女のインタビューは見た記憶がないので、どんな感じの人か掴み兼ねるのだ。

私が気に入る映画のポイントのひとつとしては映画のシチュエーションに自分を同化できるかどうかだな。もちろん、そうじゃなくても気に入る映画はあるが。このブルー・ベルベットだったらカイルもしくはイザベラに同化して観ていたようだ。あの世界に入りたいと切望する。ふっと瞬間的にに違和感がなくなるよね。スクリーンの中に入る感覚を味わえる映画。そうい映画を観た場合は映画の感想というより映画の中で起ったシチュエーションそのものにとてつもなく共感してのめりこむ。映画がどーのとかじゃなくなっている気がしますナ!


↑以前やっていた映画サイトでの感想(1998年)↑


↓久しぶりに顧みて…2010↓


映画を観てトランスに陥るといった状態になったお初の映画かもしれないな。もちろんスター・ウォーズやブレードランナーも自分をぶっとばしてくれる映画なのだけれど、日常の、そう普通の日常と平行して存在する魅惑的で危険な香りのする生活に誘ってくれる映画という点ではこの『ブルー・ベルベッド』が最初かもしれない。というわけ常に、デビッド・リンチ監督は私の中で不滅的な監督です。彼の映画は彼の映画でおこっているその場に私を連れて行ってくれるのです。不条理なようで辻褄が不思議とあっている(あってなくても!)そんなねじれたメビウス世界にリンチは映像を通して我々を案内してくれるのであります。

『時計仕掛けのオレンジ』『殺し屋イチ』なども私にとってはトランス映画でありますよ。むほむほっ♪

そういえば、デニス・ホッパーは、現在病気でげっそり痩せちゃっていてすごく心配。癌が末期的に進行しているようです(涙)。先日、「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイム(名声の歩道)」に殿堂入りして、みんなの前に姿を現していた映像を観たわ。すごく痩せていた…。セレモニーに駆けつけたジャック・ニコルソンは相変わらずギラギラして膨らんでいた。デニスもジャックと同じエナジーパワルフ奇天烈系の人だったけど病気ってやっぱりギラギラを奪い取っちゃうんだなあ。それでもデニス・ホッパーは素敵だった。まだ73歳だもの!是非、癌と闘い抜いてもっと長生きして欲しい。彼をまだまだこれからもスクリーンで観たいもの!




ファイナル・カット

ファイナル・カット 原題:Final Cut  1998/イギリス

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出演者がほぼ本名のままの名前で全員出演している。ジュードもジュードとして出ている。そしてジュードが死んでその葬式の後に、彼の妻(実際にも本当に奥さん)であるセイディ(セイディ・フロスト)は、ジュードが生前仲良くしていた友人たちなどを自宅に招く。そして、生前のジュードが自宅で隠し撮りしていたビデヲをみんなに見せるというものだ。なんたって隠し撮りなのであらゆる秘密がばれていく。激怒するものも当然出てくる。しかし観ることを拒否することはできない。泣きながら怒りながら観るしかないのだ。で、何故ジュード死んだか?といった話に繋がっていくわけだが、それは急に気になるようになるだけで途中までは隠し撮りの話が楽しくてついつい観てしまうわけだ。異常におもしろい映画!ではないがかなり好きですこの映画。二度見ちゃったもの。ジュードの奥さん知的で素敵な人だなあ。ジュードはすごく子煩悩なんすよね。この映画ではその子供は出てこない。そこまで私生活はトレースしてません。子供いない設定です。ジュードの茶目っけっぷりが堪能できる映画です。特にジュードファンじゃなくても観て愉しいと思う。なかなか洒落た映画だ。イギリスの洒落っけを愛する人は多かろう。なんつってもモンティ・パイソンの国だからね。興奮。あ、でもスカッとする映画じゃないし基本的には嫌な気分映画なので楽しみの部分の意味合いは違いますぜよ。


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今はジュード離婚してますよね。確か、結構恋愛ゴシップで追っかけられていた時期がありませんでしたか?そういうゴシップっぽい感じの人じゃなかったので当時意外に思った記憶。まあスターはそれも含めてスターですからね。しかし、さすがにこの映画は本人達にしてみれば私生活映画(もちろんフェイクではあるが)になっちゃって想い出的にはどうなんでしょうかね。スターの気持ちは一度味わってみたいですよトータル・リコール的に。演技などもやってみたいですよねスターとして。体験するだけでいい。眠りながら体験したいです。グーグー。怠け者的発想。スターとは程遠い。

予告トレイラー



ホワット・ライズ・ビニース

ホワット・ライズ・ビニース 原題:WHAT LIES BENEATH  2000/アメリカ

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ミシェルが怖い!ミシェル・ファイファーは青春時代キム・ベイシンガーと並んで異常に愛していた二大ブロンド美女。一番好きな彼女の出演作はなんつたって"レディーホーク"だね。こんな美しい人がこの世にいるなんて!と夢を見るほどでしたよ。ハリソン・フォードは一番初めに愛した映画スターだった。ハン・ソロで。ハリソン・フォードのことを「憎い」と思う日がこようと誰が予測したであろうか?否、誰も予測できなかった!このワシでさえも!というか殺意さえ覚えたね…。「ハリソン、お前本当は嫌な奴だったのかあああ?えーん!えーん!」と観ながら殺意を抱きました。

この映画好きな人にはあらかじめ謝っておくが相当に話がヘタレてましたよね…。脚本が悪いのか演出が悪いのかわからないが。ありがちな話なのは別にかまわないんですよ。この世はもう既にありがちな話で溢れているのだから!そのよくある話をどう見せるかがポイントではなかろうか…。途中からすぐわかっちゃうしさ。そりゃ霊だよ?霊なんだけど霊なら霊なりにもっと盛り上げて欲しい。がんばれ霊。ゼメキス監督は当たり外れあるからなあ…。嫌いじゃないんだけどさあ。

そして何故かハリソンが憎い。何故なのかはわからないが憎いと感じた映画だった。役柄がどーのとかじゃなく。ハリソンどうしたの…?という気持ちがかわいさ余って憎さ百倍になってしまったのかしら…。しかし年を重ねたとはいえ美女なのは確かだよなミシェル。一般市民が老けるのとは訳が違う。あまりに超絶美人なだけに老けても凄みがあるが、昔の美しさを知っているだけに(この映画でも素晴らしく美しいけれども!)少ししょんぼり。でも好き…♪

外人は皺になりやすそうな薄い皮膚感だからなあ。薄いからこそまた美しさが際だっているんだけどね。映画の内容としては、最初、娘がミシェルだけの娘でハリソンが再婚相手(だったけか?)なためにハリソンが娘に対して愛情が希薄っつーのがいきなりのネタバレなわけだね。というかヘタレだった。でもクソ映画とは言わない。何故なら家のインテリアを観るだけでも異常に目の保養だったから。とにかく映画にはあちらの建築がいっぱいでてくるので本当にそれは楽しみ。間取りなどをガン見しちゃうよ!いいなーアメリカって(こればっかだが)。


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海外の建物には興味はありますが、日本で住むのなら純和風が好きであります。竹林なぞが庭にあるような風流日本家屋に住みたいです。格子戸!くぐりぬけ!

ハリソン・フォードはこの映画だけ「くそお!」と思ったので、演技的にそういう役柄だったのであろう。ってことは上手だったってことだよね。「こいつぅぅぅぅぅぅ」て思うわけじゃないですか。でも好きな俳優さんが悪役をやってると悪役だけど目がハートになるものなのですよ。しかし、この時は純粋に「うおっ…いやな奴だ!」と映画的に楽しめた。目前の霧が晴れた瞬間だろう。ハリソン、君を愛していたよ。今も愛しているけど役者としてシンプルに君の演技を見られるようになったよ!

ハリソンがどうしてあんなになるのかが、よくわからないんだよねこの映画。割と唐突な展開。そして薄くて浅い。浅瀬のような映画。題名もいいにくいよね。日本人にはいいにくい題名だと思う。英語で理解できちゃうとこの題名がそもそもネタバレ全開。サスペンスミステリーにするならもっともったいぶらないといけないのではないかと。設定と雰囲気はいいだけにもったいない映画であります。主演の二人もゴージャスだしね。

ファイト・クラブ

ファイト・クラブ   原題:Fight Club  1999年   アメリカ

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デビッド・フィンチャー監督。この監督の『セブン』は最後の場面まではかなり好きなのだが最後のシーンで「胸くそ悪いぃぃぃぃぃぃ」とつぶやいた映画だった。なのでほぼ全編にわたって好きだが最後だけ、ああああああああ…という印象の映画<『セブン』。ラストが気に入らないからといってその映画そのものが苦手というわけではない。映像的なセンスはあったように感じる。

で、ファイト・クラブは「わああああ!愛しているぜええええ!」という映画ではないのだが続けて二度観ました。最後エンドクレジットみて巻き戻してもう一度。そういう映画はお気に入りの映画になるのである。ブラッド・ピットは嫌いではないが好みの男子というわけでもない。普通。もちろん魅力があるのはわかるし演技も癖がなくていいと思う。単純に男子としてムッホーとなるかどうかという基準でいうと普通。もちろん目の前にこんないい男がいたら「ムッホォォォォ!」となるとは思いますがね。むひひ。

主役のエドワード・ノートンは危ない役者だ。昔の私だったら結構惚れてしまっていただろう。ギリギリだ。この映画でもノートンに釘付け。そしてヘレナ・ボヘムカーター。あのやさぐれ女子いい感じだすごくイイ。ノートンの殴るシーンも燃える。特にオフィスで自分で自分を殴るとこ。上司の前で。あそこ最高にイケるね。後、うまくヘレナ、ノートン、ブラッドが家の台所で交差するシーンがとっても気に入って、三十回くらいソコだけ観たりした。暇をもてあましていたわけではない。そしてシナリオ的に単純に驚いた。常に、素直に驚くタイプです。あらゆるものに対して疑ってかかって生きているわりには映画、小説、漫画には素直に騙されるタイプです。そのほうが楽しいから。構えない。身構えない。フラットな状態にして見るのでどんなものでも驚きますね。素直っぷり。たぶんこういうことなんだろうな…と頭の片隅にあったとしても見事に排除します。

ですから、シックス・センス、ファイト・クラブ、ユージュアル・サスペクツなどなどは当たり前のように「なるほどそうきたか!」とたとえ後から考えてベタな展開だったとしてもその場で素直に。アンブレイカブルもシンプルに「ああ!」と思えたし。なん
たってエピワン(SW)のアミダラ替え玉にも異常にびっくりしてみてたもんね。あんなベッタベタな展開にもとっても驚いていた。

ファイトクラブは最後の場面もすごく好き。石鹸のエピソードは意外とどうでもいいね。ちょっとしたスパイス程度のエピソードだったような気がするが、公開当時は衝撃的なアレみたいになってませんでしたか?記憶違いかしら…。これ原作があるのかあ。原作はラストが違うらしいが読んでみたい。


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もちろん「これこうなんじゃないの?」と思って観る場合もありますけどね。特にテレビドラマや推理アニメではぶつくさ家であーだこーだ言いながら観てはいます。でも映画になるとそう穿った見方はしないかなあ。また穿った見方をさせない圧倒的迫力をこっちに訴えていれば素直に従うといったところ。画面にのめり込ませてくれる映画だと、映画の中に入って一緒に主人公と驚きを味わえますから。こっちに色々先走りさせてしまうシナリオだと、画面に引き込まれてないってことなのかもしれないなあ。私の場合ですけどね。

フィンチャー監督に対して…。完全にフィンチャーのファンとはなれないんですよねいつも。でもこの『ファイトクラブ』は気に入ってます。エドワード・ノートンの演技がとにかく素晴らしい。それでだいぶ底上げされてる雰囲気ではありますよね。謎としても面白かったです。暴力や主人公がとる本来の目的などに共感するわけではないですが、エドワード・ノートンが…そうだった…という驚きのほうが強く、その衝撃に圧倒されて満足した映画になった感じです。エドワード寄り切り勝ち系の映画でしょう。OK問題ありません。エドワード・ノートンは常に惚れる一歩手前…のお顔。あ、好きになっちゃうかもな…と思うがもう少し保留しておこう…とココロの隅にとめてある役者の一人です。とくかく演技が上手ですからねえ。そっちに感嘆しちゃって男としてホレホレになるまえに役者ホレホレ状態。あ、この映画でもうひとつ好きなシーンはエドワード・ノートンが自分の部屋のインテリアを北欧風に(そういえばこの時、IKEAのカタログをチェックしてましたよね?)彩る…場面が面白かったかなあ。そうかイケアってことは安く安定してそれなりに見せるインテリアって感じだったのか。IKEA の立ち位置みたいなものは当時わからなかったからなあ。今だったら生活感としてIKEAを使うのがどういう意味なのかわかりますね。本当の北欧家具は高いですからね。椅子一つだけでも十万円単位だったりするじゃないですか。十万円ですめば安いかもしれません。北欧家具高い!でも日本の家屋にもあうインテリアですよね。私も好きですよ。北欧家具。

あ、ウィキをチェックしたらこんな事実が!(上の太字になっている映画題名をクリックするとウィキペディアに飛びます)


<この映画の根底に流れる男性性にダメ押しをするかのように、ラストシーンにほんの数コマペニスが写っている。Blu-ray版では、公開当時やDVD版で規制の問題でカットされていたサブリミナルカットが復活しており、ラストシーンのペニスのコマが無修正で収録されている。>


大変だ!チェックしないと!ブルーレェエエエエイイ!……という若さはもう私にはナッシング。まだペニスを見たことがなくて、この映画をこれから観る人はブルーレイでチェケナでしょうかのう…。ペニペニ。ペニペニ。ふんふんっ(一応興奮)♪ ふんふん~(さりげなく興奮)♪

しかし根底に流れる男性の性にだめ押しがペニスってどういうことなのかしら…。深く考えたらいけませんねきっと。ふふふ。ほほほ。

ハムナプトラ・失われた砂漠の都

"ハムナプトラ・失われた砂漠の都"  原題:The Mummy  1999 アメリカ

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もう感想するまでもないかもしれない。とにかくおもしろい。レイダースを何十回、何百回とは観たけどこれもそれに迫る勢いだ。家族全員が大ファン。考古学ものは楽しいよね。小さい時、テレビで昔の吸血鬼映画やミイラ映画を観ていたけど、ミイラって昔はすごく怖かったよ。こうゾンビの原型といえば原型。吸血鬼は目的があるじゃないですか。生命を維持するために血を吸うっていうの?ミイラは…まあ墓を荒らした奴らをぶちのめすという大義名分があるけれど、個人的目的はわからないよね。それに包帯巻いている隙間からみえる中身が腐っていて怖かったのです。小さい頃はね。ふひひ。

主役ブレンダン・フレイザーは最高にかわいい。こんなにむくむくした体型で…ヒーローなんて…きゅんっ…。そしてヒロインのレイチェル・ワイズにもう目が釘付け。わああ。好きなタイプぅぅぅぅ。ハムナプトラ2のレイチェルはさらによくなっていて鼻血でっぱなし。イモ臭いっていう点では1のほうがモケモケしててかわいいかもなー。<レイチェル・ワイズ  ミイラ、考古学、アドヴェンチャー、砂、スカラベなどが好きな人はたまらない映画だろう。砂フェチにもいいだろう。たまらないだろう。どうなのかな…。砂フェチのフェチ部分がどのあたりのニーズかわからんのであれなのだが。たわわな豊満な胸の谷間に砂がっ!とか浜辺で座ったあの素敵ガイの太ももにまばらについた砂が…砂が…オレを狂わせるぅぅぅぅ。…なのかそれとも単純に「この雨の粒が全部砂の粒であったなら幸せなのに!」、「砂丘で一人エッチしたい!」「砂丘のあのなだらかな自然の作り出す甘美なる曲線を眺めているだけで昇天しちまうぜ!」みたいなフェチ。

それとイムホテップはこの1の時点で既にもう目が弱々しい。すごく垂れ目でこう負け犬決定感が漂っている敵キャラだったよね。2ではすんごい人間くさいの。ロック様にひれ伏したりするし。もう駄目駄目なのよ。でもそこがいい。

ハムナプトラは音楽も最高です。よいスコアであります!頭の中に砂漠とともに音楽が流れます。

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イムホテップがほぼ復活し、街にやってきてエブリン(レイチェル・ワイズ)を攫う時に、街の人達が操られて主人公グループを取り囲むんだけど、そのときに「いむほーてっぷ…いむほーてっぷ…いむほーてっぷ(棒読み)」ってなるのね。それ我が家で流行ってます常に。急に家族全員で「いむほーてっぷ…いむほーてっぷ」ってゾンビっぽく言うのです。すごく楽しいよ!あとピクミンに言わせたりしてる(本当)。ピクミンのぬいぐるみを手に持ちながら「いむほーてっぷ…いむほーてっぷ」って言ってたりする我が家なのです。みんないい年こいてます。映画に年齢関係ないから!よーーーーーし!

ハムナプトラはこれまた大好きな人が多い映画だと思う。登場人物が全員魅力的。エブリンのお兄さんが最高ですよね。ジョン・ハナー演じるジョナサン!

そしてもちろん原語である英語でチェックするのはありなのですが、吹き替え版が秀逸なのです。DVD版も素晴らしいけれど、日本テレビ版お勧めです。そうDVD版も素敵声優さんが声をあてているので耳に嬉しい。日本テレビ版はお兄さんのジョナサンの声をバイキンマン声の中尾隆聖(なかおりゅうせい)さんがあててるのです。それがもう舌を巻くほど上手!ものすごいジョナサンっぷりなの…。私はハムナプトラを思い浮かべると、ジョナサンは完全に中尾さんの声で再現されます。

吹き替え版のファンでもあるので、映画を何億回でも楽しめる。吹き替え版の良さというのはまた別格ですよね。もちろんスターそのものの素の声は当然聴きたい。それが本来の演技でもあるわけだから。声も含めてね。しかし、吹き替え版のファンタスティックなところは、字幕で観たときよりもキャラが活き活きとする場合があったり、それほどじゃなかったB級映画が極上の娯楽映画になったりするんです。もちろん元々グーな映画も素敵に再現。声優さんの巧みな職人技を垣間見られる素敵な機会でもありますね。

例えばジャッキー・チェンの声や刑事コロンボの声は日本語でみんなの頭の中で再現できますよね。それって最高に素敵なこと。

もちろん固定イメージじゃなくたって…素敵な体験をいっぱいさせてくれる。Xファイルのモルダーとスカリーだって風間さんと戸田さんだもの私にとってビデオ版ももちろんグーだけれども。

日本語吹き替え版のいいところは字幕に囚われず画面に集中できるポイントもあります。

とはいえ、原語字幕バージョンも好き…。悩ましい。

いえいえ、悩む必要はありません。二度、三度と楽しめます。よしOK楽しみましょう!

それにしてもハムナプトラも1、2…と最高なのですが3でエブリンが別人に!!!ターミネーター3かよ!

エブリンはレイチェル・ワイズにやって欲しいぃぃぃぃぃ。3のエブリンも知的な雰囲気はいいのですが…レイチェル・ワイズの愛くるしい笑顔と色っぽい雰囲気はハムナプトラに必要だろおぉぉぉぉぉぉぉぉ!何故、オファーを断ったんだああああああああ!

でも主役のブレンダン・フレイザーは年をとってないの…どういうことなの…すごく可愛いお父さんなの。子供の方が老けているほどなの。子供は成長して青年(少年?)になってるんだけど、お父さんは永遠のくむんくむんなの。お兄さんも活躍だし、ジェット・リーも出ているし題材的にはいいんだけど、レイチェル・ワイズが出てないだけでしょんぼりなの…。すんすん…すんすん…。

若い映画ファンはジェット・リーで違和感ないかもしれないが、私は今でもリー・リンチェイ(李連杰)でつい呼んでしまう。

少林寺ぃぃぃぃぃぃぃ!ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナァアアアア!スウォーズマァーーーーーンンンンンン!

特に『スウォーズマン/女神伝説の章』はお勧めです。ブリジッド・リン様が東方不敗なのだもの♪ ミッシェル・リーも出ているし♪きゅんきゅんっ♪

というわけで、新しく演じたエブリンには申しわけないのだけれども(素敵女優さんだし、心苦しいが…)、もし、新しいハムナプトラを撮影するのならば、レイチェル・ワイズで復活してください。マミー(復活)なのだから。ね!

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ヨー

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全てのカテゴリでネタバレあり。

18禁的な感想もあり。その場合は記事ごとに注意をつけていきます。

映画、海外ドラマの感想、俳優に対するパッショネイトが中心の映画ブログ。

ブログのタイトル Movie Star No.1 は ポール・ベタニー出演映画『ギャングスター・ナンバー1 (Gangster No.1)』から。Gangster の綴りはよく見ると star ではなく ster なのですが、映画スターといえばやはり☆ということでミックスしました。

ポール・ベタニー(英)とアウグスト・ディール(独)、ダニエル・ブリュール(独)、バーナビー・メッチュラート(独)、セバスチャン・ブロムベルグ(独)、ビロル・ユーネル(独)に惚れ込み中ですが、女優・男優 問わず、素敵な俳優さんをご紹介していきたいと思ってます。

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