スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

パリ、ジュテーム

paris je


パリ、ジュテーム (Paris, je t'aime)
2006年 フランス映画


世界中の18人の監督による「愛」をテーマにした短編オムニバス映画。





短編も短編、一つが五分以内に終わる映画の集合体。最初は物足りない感じを受けるかなあ…と観ていたのですが、最終話、エンディングとたどり着いた時には大変に満足していました。それほど過度な期待はせずに気楽に鑑賞したのもコツかもしれない。物足りないというのは監督それぞれの力量が足りないという意味ではなく、本当に一本一本が短くて、「え?それでこの二人はどうなったの?」といった終わり方をしているものがあるので、消化不良になるかしらと危惧したのであった。

長編だったら「この二人どうなったのかな…」というようなエンディングであっても、それまでの物語が延々とあるので映画の尺的にも満足はいってるじゃないですか。でも短編だと切り取り空間劇の場合が多いから、よっぽどじゃないとぐいぐいと引き込まれないかも…と余計な思惑が私の脳味噌を駆け巡っていたのだ。

ちなみに短編小説集は好きです。長編も好き。そうだな例えば最も好きな小説家の一人、フィリップ・K・ディック(故人)の作品は長編、短編どちらも秀逸。長編だとずーっとバッドトリップを主人公と一緒にさせられがちだけれど、短編ならそのトリップも気楽にエンジョイできる。もちろんわけのわからない状態を延々と…というのもディック小説の魅力ですから長編、短編、甲乙つけがたい。読書をそれほどなさらなくても、映画好きな方ならディックの名前は一度は目にした経験があるでしょう。映画だと何といっても『ブレード・ランナー』。原作は『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』ですね。彼の長編小説は映画化しにくいと思うので、長編はそれほど映画化されないが、短編は次々と映画化されてます。『トータル・リコール』『マイノリティ・リポート』『ペイチェック 消された記憶』『スクリーマーズ』などなど。

とりあえず長編、短編どちらも書いている作家さんがいたら短編をさくっと読む場合が多いかなあ…。もちろん短編の王様、星新一さんの小説は小学校、中学校でむさぼるように読んだよね。それと筒井康隆も短編作品何度も読み返した。

映画だとどうだろう。ショートフィルム祭などもあるけれど、祭りに行けば一気にがーっと観られるんだろうな。小説のようにまとめて文庫化されてるように、ショートフィルムもDVD化されてるんでしょうかね。監督別であるのかしら。アウグスト・ディールもショートフィルムに結構出演しているようなのだけれど(特に20代前半)、それを観るのは現状じゃ難しいですよのう。何度も言いますがバーナビー・メッチュラートも短編系には結構出演しているの…。ドイツの短編映画賞らしきものに審査員としても出ていた時あるのね…。運がいいと…ユーなチューブにアップされてたりするけれど、基本的にはDVDで手に入れたいよ!私は収集癖のある人間です(人間宣言)。お金を払うから売ってください。そんな気持ちですよ。無料で暴利をむさぼろうなんて考えてません(ただより高いものはない♪)。

ポール・ベタニーは意外と前衛的な出演はしてないので、ショートフィルムも一本くらいでしょうかね。それは『ロストストーリー』という短編集に収められているので日本でも観られます。そう、ショートフィルムの印象って前衛的っていう印象があるわ。実験的映画っぽいものが多いような気がする。それと長編映画を撮る前に学生が資金をやり繰りしてまずは短編に挑戦!といった足がかり的なイメージもありますね。もちろん今は短編映画独自の文化と発展を遂げているのでしょうけれど。それに、最初のトーキー時代は短編が当然主流でしょうからのう?

ちなみに『CUBE』でブレイクする前のヴィンチェンゾ・ナタリ監督作品『ELEVATED』は短編映画なのですが、すごーくいい仕上がりです。低予算を逆手にとって素晴らしい演出力を発揮。下手な長編映画よりいい仕上がりだったよ。そういえば、『パリ、ジュテーム』でヴィンチェンゾ監督は一本撮影してました。やっほー!

イギリス映画で『チューブ・テイルズ(1999) TUBE TALES』という短編映画を集めた作品があるのですが、これ大好き。感想記事で一度御紹介してますね。出演している俳優さんは超有名人ではないけれど、有名な俳優が監督を受け持っていたので話題になった作品でしょうかね。ユアン・マクレガーやジュード・ロウが監督として名を連ねてました。

と、前置きが長くなりましたが『パリ、ジュテーム』は最初から短編をまとめて一本の映画にする…といった趣旨の映画。ですのでこうやって後からDVDでも鑑賞しやすくなってます。しかも監督も有名な人が多数参加。俳優さんもゴージャス。もちろん無名っぽい人を使ってそれがまた新鮮という映像もあったりするお得なボーナスパッケージ。

ものすごーーーーーーい過度な期待を捨てて、さくっと観ると意外とジーンとくる映画でした。それに何か用事ができても、DVDを一時停止しておきやすいですね。しおりを挟みやすい。もちろん一気に観るのが一番いいとは思いますが、家で観るときは気楽にがポイントです。

完全に一本一本は独立していて、裏テーマで何かしら伏線があって…あ、三話目と…八話目…でこの人たちがカフェで交差してたのか…というような遊び系ではありません。最後、エンドタイトルのあたりで…多少の遊び心は入れ混ぜてあったけれど、映画本編中はお互いの話は交差しないタイプの短編オムニバスです。

では一本一本簡単に感想を♪重要なネタバレはしてないと思いますが、基本、短編なのでその作品に触れる=ネタバレになってしまっている可能性巨大。これからご覧になろうとしている方はお気をつけて。


モンマルトル(18区) Montmartre
監督:ブリュノ・ポダリデス/出演:ブリュノ・ポタリデス、フロランス・ミュレール


フランスの交通事情に関する会話はこの映画でも何度かさりげなくでてきますね。縦列駐車(というのか?私は運転できないのでよくわからんのですが)でバンパーぶっつけあう…って日本じゃ顰蹙なのでしょうけれど、パリでは当たり前なのかしら。というのも、学生時代、第二外国語でフランス語を選択してたのですが、教授(女性)がフランス在住のパワーウーマンでどうやら御主人がフランス人。たまに教授は日本に出稼ぎにきてたようなんですよ。とにかくこの女性教授が豪快。小さい人なのですが豪快。ルノーサンク(だったかな?そういう車ありますよね?)をパリで乗り回してるらしいのだけれど、「みなさん?バンパーはぶつけるためにあるんですよ?日本じゃバンパーをぶつけるなんて事故以外じゃありえないと思っているだろうけど、パリで車を乗りこなすなら、バンパーばんばんぶつけて縦列駐車するのは当たり前。私など、先日、パリのナンタラ通り(シャンゼリゼ通りみたいな?)で駐車してたんですが、前後をみっちり挟まれてね。一ミリたりとも動かないくらいぎっちり詰められちゃたのよ。だもんで、愛車ルノーを前後にがっつがっつぶつけてこじ開けて出てきたわ。そしたら、通りにいた人が拍手喝采してくれたの。ミニマドモアゼル万歳!!なんて言われたりしたわよ。バンパーはとにかくぶつけてなんぼ!」

と、フランスの話をされた時に「ぎょえー」と友達と顔を見合わせた記憶があります。そのイメージが私のフランスだわ…。なので、『パリ、ジュテーム』の一話目であるこちらでバンパーぶっつけてるのを目撃して

「ああ…バンパーは、本当に縦列駐車の時にぶつけるんだわね…」

と時を経て確認することができました。教授ブラボー!

さて、映画の一話目…としては地味といえば地味。でも雰囲気はありますね。女優さんは如何にもフランス女優…といった素敵な風貌でした。終わり方が「え?それで?」といった印象を与えるのですが、フランスらしいといえばフランスらしい…。この調子で最後まで続くのか…やはりフランス映画ぁああああ?と身構えてしまったよ。一話目としてはインパクトないのが逆によかったのかなあ?


17.jpg

主役の人。ぼやきっぷりがグーでした。

16.jpg

素敵な女性。パリっぽいもの…。でも存じ上げない方でした。監督の名前も知らない人だったなあ…。


セーヌ河岸(5区) Quais de Seine
監督:グリンダ・チャーダ/出演:シリル・デクール、レイラ・ベクティ


とっても可愛らしい作品♪ 出演者がキュートで題材もわかりやすくって若い恋愛をダイレクトに感じられました。


9.jpg

シリル・デクール君。他の映画は何に出てるのかな。調べたらテレビ映画系の人のようですな。日本に入ってきている映画にはそれほど出てないかも。って出ていたらごめんなさい。お母さんはドイツ人でお父さんはフランス人。生まれはドイツですが、出演している作品はフランス作品がメインっぽいですね。当然、フランス語、ドイツ語両方流暢に喋れるとプロフィールに書いてありました♪


7.jpg

ほら可愛いもの。これは他の作品からの写真。


8.jpg

素敵ですよね。これも他の作品。


6.jpg

レイラ・ベクティさん♪ すごく美人で素敵でした。イスラム系の設定でしたが、エキゾチックな美人でもクセがなくてそりゃ男の子に一目惚れされちゃうだろう。役者さん本人もフランス在住でアルジェリア人の御両親…というプロフィール。基本的にフランスの作品に出ている方のようですぞ。

監督のグリンダ・チャーダは『ベッカムに恋して』の人だ。彼はイギリス人ですが、御両親がインド。イギリスはインドな方多いですものね。


マレ地区(4区) Le Marais
監督:ガス・ヴァン・サント/出演:ギャスパー・ウリエル、イライアス・マッコネル、マリアンヌ・フェイスフル



18.jpg


この短編を好きな人多いのでは?私も好きだもの。監督は有名だし、ギャスパー・ウリエルは美麗だし、相手役の男の子もすごくハンサム度が高い!!目の保養。そして雰囲気洒落ていて最高でした。

ギャスパー・ウリエルが工房にいる作業員に運命の出会いを感じちゃって、爽やかにそして情熱的にアプローチする素敵な話なの。同性愛なのか友人としての運命の出会いなのか…そういうのを思い巡らせるのも楽しい。でもパリも同性愛は普通にオープンな街ですものね。特に芸術家に準じている人はその割合が多いのではないかしら。

ギャスパーのアプローチと相手役の男の子(イライアス・マッコネル)のとまどいながらも受け止める素敵な出会いを是非堪能して。一瞬の出会いを上手に切り取って魅せてくれていた。続きは当然知りたいけれど、作品としてこの長さで昇華されてたと思います。さすがガス・ヴァン・サント!といったところかしらね。あ、ウィキペディアをチェックしたらガス監督自身はゲイであるのをカミングアウト済みなのですな。ふむふむ。でもそういう視線で観なくても洒落た一品だったよ。友人としての一目惚れともとれるから。素敵な妄想が広がります。


20_20100921201336.jpg

22.jpg


ギャスパー・ウリエルってこんなに素敵だったのね。この作品のギャスパーはとにかく素晴らしい。この髪型……萌え髪型だもの…。たまらない。

『ハンニバル・ライジング』で彼がハンニバルの若かりし頃をやっていたのを知らなくて、今回調べて知ったのですが、ディスカスで借りてみたのね。昨日、ちょっとだけ観たのだけれど…仰天。作品が退屈の頂点に達しそうになっていたよ。ギャスパーは素敵なんだけど、これを最初に観ていたらギャスパーをそれほど美麗男子とは思わなかったかも。もちろん、映画ではきっちり美麗なんだけど、魅力がないの。脚本と演出がダメダメなの…。原作を全然理解してない監督が撮ったのだと思ってます。原作も既に怪しい域に達してきてたんだけど、それでも原作は読み応えがあった。特に前半。しかし原作で素晴らしい描写であるはずの前半が映画では、どうしたこうなった的描写にトランスフォームされてたの。劣化トランスフォームなの。いやだ困った。映画、最初の20分でやめちゃってるもの観るの…。続けて観ますけどね。またその話は後日…。久しぶりに罵倒したくなる作品かもしれない。でも最後まで観ないとわからない。クソ映画ならクソ映画でいいの。楽しめるから。でもそれを乗り越えちゃうほどのクソっぷりだと罵倒しか残らないよね。愛ある罵倒ができる作品でありますように…。生涯で一本だけだもの私の怒りを増幅させた映画って。殆どの映画は好きだから罵倒しても愛でくるみます。一度だけ激怒した(というかいやになった)作品は日本映画で一本だけ。封印。


19.jpg

相手役のイライアス・マッコネル君。彼、すごく素敵だったよね。彼はガス・ヴァン・サントの常連組のようだ。『エレファント』、『Milk』と監督の話題の作品に出演しているようですね。ガス監督の作品はそれほど観てないので今度チェックしてみます。『エレファント』はカンヌで作品賞と監督賞のダブル受賞。コロンバイン高校銃乱射事件をテーマにした映画ですね。『Milk』はショーン・ペンがこの作品でアカデミー主演男優賞を獲得した映画です。

上の写真でイライアス君はワイングラスにワインをついでますよね。これも「ああ、フランスってやっぱりそうなの?」と感じ入ったシーンです。絵画の印刷を請け負っている工房に、ギャスパー君とアーティストらしき女性(それか業者?とにかくアート関係の人)がやってくるのね。で、工房のマスターがいて…その下で働いているのがイライアス君なの。お客さん二人(女性とギャスパー)がいらしたらすぐに工房マスターが「ワインを持ってきて」と言うわけ。カフェでもどう?じゃなくてワインだもの…。麦茶じゃなくてワインだもの。夜のシーンでもなく、昼間のシーンなのよ。私、仕事先で仕事中にワインを出してもらった経験ないもの。コーヒーだもの普通…。夜だって仕事中だったらワインを出先で振る舞われないよね。フランスだってサラリーマン的仕事している会社じゃワインは出さないかもしれないけれど。お国柄を感じるよね。

ああっフランス!と思った瞬間です。いいねフランス。単純な細胞を私は所持してます。いっぱい所持してます。


チュイルリー(1区) Tuileries
監督:ジョエル&イーサン・コーエン/出演:スティーヴ・ブシェミ



10_20100921201548.jpg


これはもう監督&俳優からしてずるいほどだもの。この作品もみんなに愛される短編でしょう。私も愛した。すぐに愛した。ブシェミの個性を当たり前のように上手に使ったいい作品です。フランスを訪れた典型的な観光客(英語圏から来訪)の役を演じてます。この駅はルーブル美術館に訪れるための駅なのかしら?私はフランス経験ないので、フランスに詳しい人がこの映画を観たら更に楽しめますでしょうな。


14_20100921201547.jpg

15_20100921201547.jpg

まあ、とにかくブシェミの表情を観るだけでも喜ばしい短編でした。文句なく最高。面白かった。話は至極単純なのです。単純だからこそのインパクトを監督とブシェミで見せつけてくれました。コーエン兄弟監督とブシェミはお互い常連タッグな人たちなので今回も安定した撮影だったのでしょうね。


16区から遠く離れて(16区) Loin du 16e
監督:ウォルター・サレス、ダニエラ・トマス/出演:カタリーナ・サンディノ・モレノ

これはとってもいい作品でしたね。この短編集の中でもかなり上位に私は好きレベルであります。地味な雰囲気なのですが、短い中にぎゅっと主題を閉じ込めてとても上手だった。16区は高級住宅地…そこにベビーシッターとして遠くから通う女の子の話なのです。で、彼女にもベイビーがいる…。彼女のベイビーは大勢を一度に扱うような保育所(殺風景で病院のような大きい保育所)に預けるのね。住んでいるのも日本でいうと団地集合体のような場所。で、そこから電車やバスを何本も何本も乗り継いで16区に通ってるの。彼女は明け方…まだ夜が完全に明け切ってない時間に自分の赤ちゃんを預けてその金持ちの家にやってくる。金持ちの主人は「今日、一時間ほど多めにシッターを頼みたいんだけど?」と声だけで彼女に問いかける。一瞬、躊躇する彼女。でもすぐにウィと答える。そして泣き始めた雇い主のベイビーをあやす…。自分自身のベイビーに唄ってあげているのと同じ子守歌を口ずさみながら…。でも視線は自分の子供をあやすときとは違って…外をさまよう…。きっと自分のベイビーを思い浮かべて。

ぶわわわわわわっ…。すごくいい…。

別にお金持ちだって偉ぶってるわけじゃないのです。そういう生活が普通なのだから、それはそれでいいのです。お金持ちに憎悪を抱かせるような作品ではありません。

11_20100921201736.jpg

主演の女の子良かったなあ。彼女の表情がいい。カタリーナ・サンディノ・モレノさんはコロンビア人でデビュー作『そして、ひと粒のひかり』で注目され、各賞を色々と受賞。アカデミー主演女優賞にもノミネートされたようだ。最近の作品だとスティーブン・ソダーバーグ監督の『チェ(28歳の革命 / 39歳 別れの手紙)』にも出演。

12_20100921201736.jpg

それにしても16区設定のお家は素敵だもの……。これだもの。いいのだもの。

13_20100921201735.jpg

台所も素敵だもの。いいのだもの。フランスは料理が美味しいもの。

監督の一人、ウォルター・サレスは『モーターサイクル・ダイアリーズ』の監督ですね。なるほど。未見なのですが、ガエル・ガルシア・ベルナルの主演なのでいつかは…とぎらぎらはしていた作品であります。


11a.jpg

これは監督と彼女の撮影最中の一コマ。もう一人ダニエラ・トマスという人も監督として名を連ねています。どちらの監督でしょうね。



ショワジー門(13区) Porte de Choisy
監督:クリストファー・ドイル/出演:バーベット・シュローダー


5.jpg

一番荒唐無稽だったかしら。私は意外と好きでしたけどね。クリストファー・ドイル監督は作品監督としてよりは撮影監督として超有名でしょう。技術美術センスに優れている人なのでは。ウォン・カーウァイ作品といえばクリストファー・ドイルだものね。ドイル自身はオーストラリア人なのだけれど、何故か日本文学に傾倒しその後、中国文化に入れ込んで今に至る…といった経歴。なので、今回の短編集もアジアっぷりがたっぷり入ってました。ファンタジー作品なのか?脚本も彼のようだが、監督&脚本家としては不思議ちゃん…という認識になったよ。撮影監督で才能を発揮するタイプなんだよきっと!でもこの作品、私は好きですけどね。


バスティーユ(12区) Bastille
監督:イザベル・コイシェ/出演:セルジオ・カステリット、ミランダ・リチャードソン



4.jpg

これもいい作品だったなあ。短編だけれどもぎゅっと全てが詰まっている系でした。女優さんどこかで……と思ったらミランダ・リチャードソンじゃないの。見終わって気づきました。ハリー・ポッターでゴシップライター役やってる人。『スリーピー・ホロウ』で継母やった人。ポール・ベタニー出演映画『ヴィクトリア 世紀の愛』にも重要な役で出演だ。イギリス女優さんです。この映画では見事にやぼったい役柄を演じていたよ。赤いトレンチコートを着ているのだけど、やぼったい設定なの。旦那さんに愛想を尽かされて離婚を持ち出されるその日に……という小作品。いい作品でした。

旦那さん役のセルジオ・カステリットさんはイタリアの有名な俳優さん。

監督は『死ぬまでにしたい10のこと』『あなたになら言える秘密のこと』などが代表作。スペインの人だったのね。未見なのですが『あなたになら~』は先日予告トレイラーを何かで見かけてちょっと気になってました。サラ・ポーリーが主演だったので。基本的に男女恋愛を得意とする監督さんなのでしょうな。


ヴィクトワール広場(2区) Place des Victoires
監督:諏訪敦彦/出演:ジュリエット・ビノシュ、ウィレム・デフォー、イポリット・ジラルド



3_20100921201958.jpg

これは始まって30秒くらいで既に泣いていた私…。最後は号泣。ずるいほどベタなストーリーなのですが、素直に号泣したよ。昔に比べて本当にこういうベタな泣きストーリーに弱すぎる。あんまりにも泣き止まないのでここで一度DVDをストップさせました(実話)。

日本の監督でしたのね。ベタなストーリーだとはいえ、すごく良かったよ。映像的にも大満足。監督の他の作品は知りませんでした。

こちらの作品は有名俳優がバーンと出ています。でも控えめな演技でさすがでした。ジュリエット・ビノシュ…若い頃は彼女の魅力が、ちーっともわからなかったの私…。もちろん素敵な女性だし、知的な雰囲気はたっぷりあるし、演技もぴかいち!というのは納得していた。顔も好きな顔。それでも女性としての魅力に気づけなかったのだ。私は女優さんだとパツキン超絶美麗系か、髪の色にこだわらず、むっちりおっぱいばいんばいん系が好きなのね。スキニータイプでもすごく好きな女優さんはいますよ。例えばシガニー・ウィバーやジュディ・フォスター、こういう知的美人個性派も女性として魅力はすぐに感じ取る。っていうか大好き。でも若い頃のジュリエット・ビノシュの女性魅力には気づけなかったのよ。『ダメージ』で何故、ジェレミー・アイアンズ(素晴らしきハンサムイギリス紳士っぷり!)が、これほどジュリエット演じる役柄の女性に惚れるのか理解に及ばなかった。

でも、久しぶりに観た彼女は素晴らしかったね。ああ、さすが…。それに顔つきがいい感じで落ち着いていたわ。私の好きなタイプにメタモルフォーゼしていたよ!ごめんよビノシュ!気づくのが遅くて!

そしてウィレム・デフォーはちょっとしか出てこないのに素敵♪ 落ちついたカウボーイ。いい役者さんだ。好き好き。

ビノシュの夫役、イポリット・ジラルドさんもフランスで有名な俳優さんなのですね。作品は知ってるけど、彼の顔を認識はしてなかった。これからチェックするように注意を払います。


エッフェル塔(7区) Tour Eiffel
監督:シルヴァン・ショメ/出演:ポール・パトナー、ヨランド・モロー



2.jpg

監督のシルヴァン・ショメはアニメシーション作家さんなのですね。なるほど、そのエッセンスが上手に作品にも組み込まれてました。フランスっぽさが一番表現されていた作品かもしれません。愛らしい作品です。車のパントマイムが面白かったね。


モンソー公園(17区) Parc Monceau
監督:アルフォンソ・キュアロン/出演:ニック・ノルティ、リュディヴィーヌ・サニエ



1.jpg

遠くからのカメラでずーっと登場人物の会話を追っている面白い作品。次第に「あ、これニック・ノルティじゃないの?」と気づく作品でした。話もオチがちゃんとオチていて洒落た一品。監督のアルフォンソ・キュアロンはメキシコ人。『天国の口、終わりの楽園。』『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』『トゥモロー・ワールド』で有名でしょうか。『ハリー・ポッター』で私が一番好きな作品はアズカバン♪ 『天国の口~』はガエル・ガルシア・ベルナルが主演ですよね。観た記憶あるんだけどな…何か他のガルシア主演映画と勘違いしているかもしれない。


デ・ザンファン・ルージュ地区(3区) Quartier des Enfants Rouges
監督:オリヴィエ・アサヤス/出演:マギー・ジレンホール


099.jpg

ジェイク・ジレンホールのお姉さん、マギー・ジレンホール主演。この作品も雰囲気よかったです。マギーが着ている花柄プリントのワンピがすごく可愛いの。欲しいなーあのワンピ…って思う洋服でした。女優がパリで仕事をしながらヤクでラリラリとしている話なのですが、麻薬の売人との不思議な距離感が味わいあったね。でも後でこぼれ話っぽいのを読んだのですが、この短編を撮影した監督オリヴィエ・アサヤスはこの仕上がりには満足してないようだ。プロデューサーともめたみたいだね。5分じゃなく10分の持ち時間があると言われたが…実際には5分…といった行き違い系。あ、ウィキペディアを見たら…この監督マギー・チャンと結婚してた人だったのか(現在は離婚。でも離婚した後も仕事は一緒にしてるようだね)。それでマギーはフランス語…なるほどね。『イングロリアス・バスターズ』では残念ながらマギー・チャンの出演シーンは全編カットだったようですが、ショシャナが頼るフランス人の女性…ってマギーだったのよ。マギー・チャンは私、とっても好きな女優さんなのでありますよ。顔の雰囲気も演技も大好きだ。

と、今回の短編から話はずれてしまったが、監督の思惑は、うまくいかなかったかもしれないけれど、綺麗に5分以内に収まっていた作品だと感じたけどね。


お祭り広場(19区) Place des Fêtes
監督:オリヴァー・シュミッツ/出演:セイドゥ・ボロ、アイサ・マイガ



098.jpg

地味ながらもぐぐっとくる短編。寂しいけれどオチもちゃんとついている短編らしい良い映画でした。

「コーヒーでも飲まない?」

この台詞が染みいる素敵な作品だったよ。


ピガール(9区) Pigalle
監督:リチャード・ラグラヴェネーズ/出演:ボブ・ホスキンス、ファニー・アルダン



097.jpg

大人っぽい。パリらしい小作品。ウィットに富んでるってやつですかね。少しわかりにくいけれど、そこがまたフランスっぽい。でも監督はアメリカ人。脚本家でもあるようです。

出演者は有名な俳優さん。名優ボブ・ホスキンス。ボブ・ホスキンスといえば私は『モナリザ』『ロジャー・ラビット』を思い出すわ。もちろん他にも名作に多数出演。イギリス人。こちらの短編でもさすがの名演技でした。

女性はファニー・アルダン。フランスの名女優!ファニー・アルダンといえばフランソワ・トリュフォー。公私にわたってパートナーですね。トリュフォーとのお子さんもいらっしゃるようです。『隣の女』『日曜日が待ち遠しい』に出演。ザ・フランスって風貌ですもの。ザ・オンナ。貫禄エレガンス。


マドレーヌ界隈(8区) Quartier de la Madeleine
監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ/出演:イライジャ・ウッド、オルガ・キュリレンコ



095.jpg

イライジャ・ウッドときて…この映像…。『シン・シティ』か?と思った人も多いのでは?私もそう思ったもの。監督は『シン・シティ』とは関係のないヴィンチェンゾ・ナタリ。私の好きな監督の一人です。ヴィンチェンゾこういう雰囲気の作品にしたのね。ポップなフレンチ♪ ヴィンチェンゾ自身はカナダ人。そういえばカナダってフランスも入り込んでるよな。

094.jpg

ポップヴァンパイアな一品でした。これも5分以内の時間枠に綺麗におさまっていたね。イライジャは相変わらず可愛い。ヴァンパイアガールなオルガ・キュリレンコさんは個性的な美人。観てみたいなあ…とチェックしていた『薬指の標本』で主演やってた女の人か!クセのある美人ですがロシア系の人のようね。御両親はウクライナとロシアの方のようだ。で、オルガさんは16歳からパリ在住♪ 最近の作品だと『007 慰めの報酬』でボンドガールに抜擢されいたようですね。


ペール・ラシェーズ墓地(20区) Père-Lachaise
監督:ウェス・クレイヴン/出演:ルーファス・シーウェル、エミリー・モーティマー



093.jpg

ポール・ベタニー出演映画『ロック・ユー!』でアダマーを演じていたルーファス・シーウェルが出ていたよ。融通がきかない堅物の紳士を演じていて、とてもキュートでよかった。上手だ。結婚直前のカップルが旅先でいざこざ…とする話。歴史上の有名人のお墓を探す彼女。本当なら☆がいっぱいつく美味しいフランス料理屋でランチをしたかった彼。大人のカップルなんだけど喧嘩のネタは子供っぽい…そこがまた愛らしかったですね。

面白いのは監督ウェス・クレイヴンは『エルム街の悪夢』『スクリーム』など大ヒットを飛ばしたホラー監督なのに、この作品では血みどろ一切なし。彼らしいといえば歴史上の有名人であるオスカー・ワイルドを幽霊にして登場させたところでしょうか。しかもそれも不気味な姿じゃありません。オスカー・ワイルドを演じたのは後ほど御紹介する14区の短編を撮影した監督アレクサンダー・ペインだったとのこと。このあたりは監督同士のお遊びかもね♪

エモリー・モーティマーはイギリスの女優さん。色々な作品に多数出演。最近の作品だと『シャッターアイランド』に出ているようですよ。私は顔に見覚えなかった女優さんなのですが『スクリーム3』に出てたのね。さすがに覚えてないわー。ファニーで可愛い女優さんです。


フォブール・サン・ドニ(10区) Faubourg Saint-Denis
監督:トム・ティクヴァ/出演:メルキオール・ベスロンナタリー・ポートマン



096.jpg

『ラン・ローラ・ラン』『パフューム ある人殺しの物語』の監督トム・ティクヴァの作品。さすがに素晴らしかったです。短い時間をフルに満遍なく、そしてトム・ティクヴァらしく躍動感溢れたカメラと編集で才能を見せつけてくれました。ナタリー・ポートマンという有名女優が出演しているのですが、主役はメルキオール・ベスロン君なの。二人の物語なんですけどね。ベスロン君の視点から観た作品なのでした。

メルキオール・ベスロン君、覚えてます?少し前にトム・ティクヴァ監督の『プリンセス・アンド・ウォリアー』の感想を書いた時に、彼についてちょっとだけ触れたのです。彼はきっと御本人自身が盲目な方なのだと思うのです。『プリンセス~』でも全盲の役でした。

今回は主役です。しかもお洒落なパリっ子を演じていたよ。同じ監督の作品だけど、完全に別人。素敵。


092.jpg

091.jpg

ナタリーは当然魅力的。見ていて微笑ましくなるカップルを楽しそうに演じていました。モノクロ写真は撮影中のナタリーと監督トム・ティクヴァ



カルチェラタン(6区) Quartier Latin
監督:フレデリック・オービュルタン、ジェラール・ドパルデュー/出演:ベン・ギャザラ、ジーナ・ローランズ


090.jpg

大御所なスター集合。大人の素敵な短編映画。クセがなくわかりやすい作品でした。ジーナ・ローランズだもの。いるだけで存在感。ジェラール・ドパリュデューは監督としても名を連ねてますが、本人も粋に登場です。ベン・ギャザラはジーナとともに、名監督ジョン・カサヴェテスの常連組だった人。ですから、この作品はジョン・カサヴェテスに捧げているのかな…と思うような配役ですね。何たってジーナ・ローランズは故ジョン・カサヴェテス監督の奥さんだった人ですもの。貫禄だものとにかく。

毒がこもっているけれど愛たっぷりな大人の会話を堪能しましょう♪


14区(14区) 14e arrondissement
監督:アレクサンダー・ペイン/出演:マーゴ・マーティンデイル



089.jpg

老婦人まではいってないが所謂…中年女性の年齢に達したアメリカ女性がお金を貯めて憧れのフランスに一週間ほどの旅行にやってきたお話。短編最後の作品なのですが、とーーーーっても良かったです。最後がこの作品なのは大当たりでしょう。決して美しい女優さんではないのですが、リアリティがあって…妙にじんじんきますよ。地味な話といえば話なのです。でも彼女のフランス語(アメリカで習っていたという設定)での台詞が大変に素晴らしいの…。染み渡るよ。特に加齢を重ねてきた私にはぐっとくる。そうね…若い時に観て…また歳を重ねてから観ると…このラストの心境は、すごくよくわかるかもしれない。私ももうしばらく歳を重ねると彼女の心境がより如実に心に響き渡るであろう。これは最後にふさわしい作品でした。ここで引き締まるね。ばらばらだった短編それぞれが引き締まったよ。関連性は全然ないのにね。

そしてエンディング…になって歌が流れて…。その歌がまたシンプルだけど良かったねえ…。

想像していたよりも、素敵な作品でした。そしてある程度名をおさめている監督の作品はそれなりに手応えはゴツンと感じるというのもわかったよ。もちろん知らなかった監督の作品も光る作品はあったし、印象がちょっと薄いかなあと感じる作品もあったけれど、全体的な仕上がりはとても品があってグーでした。観た人と「あれが面白かったこれが印象に残った」などとワインを飲みながら気楽に語りたい映画ですね。

同じ関連の作品で『ニューヨーク、アイラブユー』という映画もあるようなので今度チェックしてみます。最近注目しているドイツ監督ファティ・アキンも一本そこで作品を提供しているようだ!楽しみ♪

レンタルじゃなくDVDをセルで買うと、本編では収録されなかった二話が収録されてるようですな。

とりあえずとっても満足しました。気楽に観るのがコツかもです。フランスフランス。パリパリパリ!と気合いを入れすぎず観るのがポイントだ。

これ世界各国でバージョン違いを作ってるのかしらね。是非、ドイツもやってもらいたいものだ。ベルリンで。ふんふんふーん(期待)♪

バーナビー・メッチュラートは短編によく出ているのだからお声がかかってもいいと思うの…。

「僕には声…まだかかってないよ♪」

チュッ(*  ̄)( ̄ *)チュッ

バーナビーのキュートさは異常。日々めろめろです。

今回の映画と全く関係のないバーナビーで締めくくるのは愛が溢れているからなの…ふふふふ。

チュッ(*  ̄)( ̄ *)チュッ


連休明けてまた休みがすぐにやってきますが、体調に気をつけて楽しみましょう!(私は崩しているけれども!よぼよぼよぼ!脳味噌は元気です!ぴこぴこ♪ ぴこぴこ♪)
スポンサーサイト

プリンセス・アンド・ウォリアー

88_20100906142916.jpg


プリンセス・アンド・ウォリアー
(原題:Der Krieger und die Kaiserin 英題:The Princess and the Warrior)
2000年 ドイツ映画 日本未公開 日本版DVDあり



監督:トム・ティクヴァ
主演:フランカ・ポテンテ
主演:ベンノ・フュアマン
音楽:ラインホルト・ハイル、ジョニー・クリメック、トム・ティクヴァ



あらすじ(Amazon のあらすじから)

精神病院に勤めるシャイな若い女看護師シシー(フランカ・ポテンテ)は街に出かけた時に交通事故に遭う。シシーが横たわっていたタンクローリーの下に、交通事故を引き起こした張本人ボド(ベンノ・フュアマン)が逃げ込んで来た。血が喉につまって呼吸困難に陥っていたシシーの命を、ボドは間一髪で助けるが、彼女の命を救ったボドは何の痕跡も残さず姿を消す。シシーはその出会いが運命なのかどうかを確かめるために男を捜しはじめる。少ない手がかりを元にシシーはボドをやっとのことで見つけ出し、再会を果たすが、ボドは銀行強盗を計画中だった。

ふたりの奇跡的な出会いは、互いの運命を大きく変えていく…



予告トレイラー(以前、御紹介したのとは違うバージョンです)





今回は物語に大きく関わるネタバレは一切してないつもりです(つもり貯金)。それでも勘がいい人ならば「あ、これあれなんじゃないの?」とあらすじの奥深くを察知してしまうかもしれない。なのでこの映画を近いうちに観る予定であり、一切何も知らずに観たい方は基本的には今の時点では読まないのが吉。もちろん多少のネタバレでは動じない、私の人生はそれくらいのことじゃ変更を余儀なくされない…という剛胆なお方は是非、お読みになって。それと、この作品を観る予定はまーったくないのだが、ちょいと覗いてみて面白いかもしれないな…という予感がする方も是非、気楽に立ち読みしていってくださいませ♪ ラストや登場人物の謎などには極力触れてない感想になっているとは思います。


では感想ゴー!


何度も地面に倒されるがその度に起き上がるヒロイン。トム・ティクヴァ監督は起き上がりこぼしのような女性が好きなのかもしれない。トム・ティクヴァのヒット映画『ラン・ローラ・ラン』でもヒロインは何度も何度も根性を試させられてましたからね。

プリンセス・アンド・ウォリアー』、この作品に甘い表現は一切ないのにラブを感じさせる手法の映画で私の好みでありましたよ。えぐるようなえぐい表現もありつつ、美麗な映像に目が釘付け。景色や街の風景がとにかく綺麗。音楽も耳障りがよく映像とグレイトにマッチング。そして役者さんたちは全員秀逸。ファービュラス!

トム・ティクヴァ作品は癖がありますので、それほど感銘を受けない人がいるだろうな…というのも納得はいきそうですが、私はとても気に入りました。日本では残念ながら未公開だったようですね。しかしちゃんと日本語版DVDが発売されているのでホーム鑑賞はできますぞ。

アメリカ人やドイツ人の感想では絶賛系が多かったです。もちろんどんな映画でも自分の肌合いにあわない映画はありますでしょう。

基本的には淡々とした話なの。そして約130分の上映時間。ダレは感じませんでしたがこれも人によっては受け取り方が違うかもです。長いといえば長い。私は吸い込まれるように引き込まれて観ていたので長さを全然実感しなかったなあ。

自分は普通の恋愛映画をそれほどチョイスして観てこない人生を歩んできたので(大げさ)、こういった変則型恋愛映画は通常の三倍好みになってしまうようです。赤い水性ペンキ。突き放す感じがたまらん。ハァハァハァハァハァ…。

そしてこの映画、以前御紹介した『アナトミー』を観た方には是非、御覧になっていただきたい。なぜなら、『アナトミー』でヒロイン役のフランカ・ポテンテと共演者のベンノ・フュアマンがこの映画では主人公なのです。『アナトミー』での二人の関係は『プリンセス~』での立ち位置と全く違います。当然、作品が違うのだから違って当たり前なのですが、だからこそ

役者さんってすごい!!

演出する監督の手腕っぷりも!(注:『アナトミー』の監督はトム・ティクヴァではありません)

と感動が更に津波になって押し寄せてきたぜ。面白いのは『プリンセス~』の前に二人が撮影に挑んだのが『アナトミー』だったの。『アナトミー』で表現した二人の関係は『プリンセス~』では全く垣間見えなかった。当たり前だけど私は甚く感動してしまったわ♪ どちらかというと『アナトミー』はB級ホラーテイストだったのですが、そのテイストに二人はきっちり役柄をあわせていた。演技的にはシナリオとしても『プリンセス~』の方がより上手に感じてしまいがちですが、そのような細やかな表現方法ができる素晴らしい役者がB級テイストサスペンスでも手を抜かず、作品にあわせた演技で対応している完璧さに惚れました。

フランカ・ポテンテは絶世の美女ではないけれど、個性的な顔立ちです。今までも上手だとは思っていましたが(といっても『ラン・ローラ・ラン』と『アナトミー』それに『ボーン・アイデンティティ』でしか彼女の演技はチェックしないけれど)、『プリンセス~』で見事に彼女の魅力にノックアウト。惚れ惚れする。

フランカ演じるシシーは少し不思議っぽい(といってお洒落系の不思議ちゃんではないのです)女性。その不思議っぽさの秘密はじわじわと映画を観ているとわかるようになっています。ある境界線にいるだろう…設定を上品に演じていた。大げさじゃなくじわじわくるように演じていて絶妙!素晴らしい!

シシーは精神病院に勤めている看護師なのです。ある日、遠くの知り合いから久しぶりに手紙が届く。

映画的には、その遠くの知り合いのショットから始まります。その光景がまた素晴らしいのであった。今でも鳥肌が。美しい風景……。


83_20100906143037.jpg

82_20100906143037.jpg


ほらこれだもの……。絶景な景色なのだもの。泊まりにいきたいもの。別荘で持ちたいもの…。

ロケはドイツとイギリス、コーンウォールでしたようです。たぶん、冒頭と…とある部分でまた出てくるシーンはこのコーンウォールだと思う。でもシナリオ的に「イギリスの知人… 」という台詞はなかったなあ?手紙の消印や切手などの描写をよく見ればわかるのかもしれない。

岸壁に建っているお家。この女性は手紙をシシーに送った女性なのです。


81_20100906143227.jpg

お家のインテリアも見事♪ 赤をテーマカラーにまとめてます。カーテンレール、サイドデスク、カーテンの布地、出窓に置いてあるアイテムのいろいろ…とてもセンスがいい。目の前が海だもの。仕事や家事の能率もあがるのだもの。もちろん実際には家の内部はセットで窓に映る景色ははめ込み合成かもしれないけれど、それでもいいのだもの。映画は観客に夢を与えてくれればいいのだもの♪ 

80_20100906143227.jpg

テーブルの上にもこちょこちょ様々なアイテム♪ ティーカップも素敵だし、ビスケットの箱からビスケが出てきちゃってるのもかわいい。デスクランプも洒落てる。能率あがるもの!きっとあがるのだもの!(能率にこだわるツデーの文章)よく見ると貝殻がてちてちのってるのね。貝殻はこの女性(役名:マイケ)とシシーの共通アイテムなんです。特にストーリーには関係ないのだけれど、海に思いを馳せるガール達なのでありました。

で、シシーが生活しているのはドイツです。精神病院に働いている人専用の寮がありそこで暮らしています。彼女の生活&人生の全ては精神病院で完結してしまっている状態なのですが、ずーっとその暮らしなので穏やかに疑問を抱かず暮らしているのね。

73_20100906143304.jpg

シシーのお部屋。マイケの住む海の家は赤がポイントでしたけれど、シシーのお部屋は黄緑色がポイントですね。

マイケからの手紙で、シシーは用事を頼まれる。シシーは街に出て銀行の貸金庫に行くことになります。シシーは精神病院の患者さん一人を連れて出かけます。キーポイントになる子なの。

66_20100906143355.jpg

全盲役の青年

オットー役を演じたMelchior Beslon(メルキオール・ベスロン)さん。確実な彼のプロフィールはわからないのですが、実際に全盲の役者さんかもしれません。『パリ、ジュテーム』という映画でトム・ティクヴァが監督した部分に彼が主役で出演している模様。『パリ、ジュテーム』はオムニバス映画ですよね。有名な監督が五分くらいづつ短編を担当している映画じゃないかな。今度、ツタヤディスカスで借りようとしていた映画だわ。『パリ、ジュテーム』の中で「フォブール・サン・ドニ(10区) Faubourg Saint-Denis」という短編に出てくるようだ。何と相手役はナタリー・ポートマン!これは是非、鑑賞せねば♪ 『パリ、~』のスチール写真を見ると、メルキオールさんはそこでも全盲役を演じている感じ。 後日、鑑賞して感想をアップしました→『パリ、ジュテーム』感想記事

『プリンセス~』に戻ります。

精神患者役の人たちの演技がこれまた舌を巻く素晴らしさ。見ていてひやひやする感覚ってわかりますかね。危うい感じなのですよ。でも穏やかな病院なのね。しかし時々、ぐりぐりっとくる「おおっ?」とする描写があるので、淡々としていると思ってなめていると「おわっ?」となるのです。そのぐりぐり痛い描写も絶妙。

精神患者の一人でこれまた重要な役割の人

70_20100906143434.jpg

癖がありますでしょー?もう目が釘付け。意外と好きな顔です。彼は他の精神患者さんの中でもそれほど精神的にイキかけてないように見える人なのです。重度ではないように見えるのよね。それがまた……なんですが。ストーリーに関係するので詳しくは申しませぬ。

で、話に関係なくキャプチャーして気づいた役作りっぷり。一見、そこそこ普通っぽい振る舞いをしているのだけれども…

71_20100906143434.jpg

わかります?社会の窓(って今は言わないかー!?)が全開なの……。つまりペニスへの扉チャックがご開帳なのであります。下着は穿いてるよ!一瞬ちらっちらっ…とだからわからなかった。キャプチャーしてたので気づきました。つまり身だしなみが最後まできっちりできないのですよ。それか…わざとそこは閉めないという拘り(こだわり)を持っている設定なのかもしれない。こだわりがポイントだったりしますから。精神的なものって。たとえば給食にみかんが出たとしますよね。トレイのどこに置こうがそれほど気にならないじゃないですか。でも、ある人にとっては絶対にココ!という場所があるのです。ものすごおおおおく、こだわるの。それでその子のこだわりを理解できない訓練されてない教師が、その子を正すために(?)より関係を悪化させるバトルに発展させてしまった…というのを見た経験があるのでね。もちろん先生の言い分も後から聞いたら必ずしも間違ってはいないのだが……と、社会経験。

と、話はずれましたが、細部にこだわって作ってあるのだなーと思ったよ。あからさまにはわからないシーンなのです。

シュタイニーを演じたラルス・ルドルフ(Lars Rudolph)さん。彼もいろいろな映画に出演しているベテランさんっぽいですなあ。1966年ドイツ生まれ。ファティ・アキン監督の『ソウル・キッチン(Soul Kitchen)』にも出演しているようなので確認するの楽しみ!まだドイツからDVDは届いてないのでした。観たらまた御報告します。

他の映画に出演しているスチールを見ても、かなり個性的な役を演じている雰囲気です。でも格好Eスチールもあったよ!

64_20100906143434.jpg

ほら。髭が似合うね。どうも音楽活動もしているようで、もしかしたらこれはバンドの仲間なのかもしれない。ラルスさんの左隣にいる人、顔いいよね。常にアンテナをはっていなくてはならぬ!ぎらついてないと!

63_20100906143434.jpg

こちらは渋い映画のスチール。いい感じですよね。ハンガリーの鬼才といわれている監督タル・ベーラの『ヴェルクマイスター・ハーモニー Werckmeister harmóniák (2000)』で主演を演じていたようだ。日本でも話題になった映画のようですね。調べるとかなりの人が感想を書いていた。そしてアマゾンで調べたらDVDが三万円近い値段で取引されている!名女優ハンナ・シグラ(ドイツ)も出演している映画です。ハンナ・シグラは名前を知っているよ。名作に出ている人だ。映画は未見だなあ。ファティ・アキン監督の『そして、私たちは愛に帰る』にもハンナ・シグラが出ている!今度観る予定なので楽しみです。

ラルス・ルドルフさんはこれから注目していきたい役者さんです。アウグストやダニエル、バーナビーとは共演してないっぽいなあ。あ、それと彼は『ラン・ローラ・ラン』にも出演してたようだ。トム・ティクヴァ常連なのかもしれないね。でも『ラン~』ではどの役をやっていたのか全然思い出せません。


79_20100906143543.jpg

この人もかなりのパンチ力を見せつけてくれます。「ぐはぁ?」となったよわたしゃ。みなさん本当にお上手。

ストーリーに戻ります。

街に出たシシーは大型トラックに轢かれてしまいます。その直前に、ボド(ベンノ・フュアマン)がガソリンスタンドでこそ泥して逃げていたのね。町中を逃げ回っていた。で、大型トラックの下に横たわって死にそうになっているシシーをたまたま見つけるのです。そして息ができない彼女を救うのですが、ぐりっとしたシーンなので苦手な人もいるかもですな。

彼女は意識を朦朧とさせつつも、どんな人に助け出されているのかを記憶していきます。けれど、ボドは病院まではつきそうのですが、彼女が手術室に搬送される途中で帰ってしまいます。その時、ヒロインのシシーは彼の袖をつかんでいたので、シャツのボタンが引きちぎれ、それが唯一の手掛かりになるのでした。

匂いの描写も何度かあったかな。トラックの下にいる時、ボドの顔がはっきり見えないので(シシーは事故で朦朧としていますからね)彼の匂いを嗅ぎ取ります。とてもいい匂いがすると…甘い匂い。きっとミントのキャンディーでも食べていたのね…といった台詞がよかったな。トム・ティクヴァは『パフューム ある殺人者の物語』を監督した人なので、匂いの描写はもともと好きなのかも。

そしてシシーは奇跡的に助かって、二ヶ月後に自分の居場所であった精神病院に帰ってきます。患者も職員もシシーが帰ってきて大喜びです。激しい表現でシシーを迎える患者もいますが、いつもの光景なのでしょう。ダレもとがめません。しかし、シシーは何かが違うと気づいてしまうのです。

前と同じように私はここで働けないかもしれないと…。

恋という言葉は一度も確か出てこないのですが、とっても強い恋心(人生初の感情)が芽生えてしまい、世界が変わって見えてしまったのでしょうね。強烈な一目惚れをしてしまった。外の世界を知ってしまったのです。

このあたりの心境の変化については、全盲の患者さんとの会話が秀逸です。そこで明確にシシーは自分の気持ちがわかるのです。

そして全盲の彼に手伝ってもらってボドを探すのでした。ボドという名前もまだわかりません。彼は何も告げず去ってしまっていたので。


78_20100906143543.jpg

退院したシシーを熱烈に迎える患者さんと職員達。

ここまでの話だと、不思議な雰囲気はあるけれど、女性が男性に一目惚れして、探し出して恋の物語が始まる…って思いますよね。それはそうなのですが、甘くない辛口っぷりでストーリーは進んでいく。基本、ヒロインに容赦ない描写の連続です。

ヒロインは今まで閉じこもっていた世界(でもそれは自分から閉じこもっていたというよりは…それしか知らなかったのでネガティブな状態ではないと私は読み取りました)から抜け出すきっかけが、ボドであると確信してしまうのです。強烈な思い込みではあるのですが、シシーの純粋な不思議パワーは普通の乙女純情ハートとは違うのでした。

ボドを探し出すプロセスでも、単純な純粋女性ではなく、意外としたたかで悪知恵が働くのを発揮。でもそれも純粋からくる機転だと思わせる迫力ある演技。本当にボドに会いたいのです。会ってとにかく話をしたいのです。そう、ちょっとノロノロっぽい描写なんですよヒロイン。頭がまわらない…ってとれる演技なのね。ワンテンポ…ツーテンポ…人と違うのです。けれど、いざとなったらものすごい行動力を発揮するのが、生々しくて良かったですね。いい人でいい性格設定なのですが、単純にいい人ってわけでもないのが良かった。もちろんベースピュア☆100%設定ではあるのですよ。


で、ボドはボドでわけありなんですよ。そのわけありが何なのかはすぐにわかるのです。彼は題名にもある戦士の役割でもあるけれど、プリンセスでもあるなーと感じます。彼をトンネルから抜け出させるきっかけを、いっぱいいっぱい作ってあげるのはヒロインのシシーなのです。シシーはプリンセスでもあり戦士でもある。もちろんボドもそう。ヒロインでもあり戦士でもある男性なのです。

ボドはとある理由で精神的にぐわっと危ない時があるの。薪ストーブに知らず知らず抱きついてしまっているの。で、同居している男性にいつも引き離されるのですが。


65.jpg

左がボドと同居している男性。右はボド。

この同居している男性がまたいいんですよ。とても上手な役者さんでした。Joachim Król(ヨハヒム・クロール)さんという方で、有名な方かもしれません。『暗い日曜日』にも出演していたようだ。どの役をやっていた?『暗い日曜日』は映画館行ったもの…。それと『ラン・ローラ・ラン』にも出ている。あっ…これは郵便局員か銀行だか忘れたけど、どっちかの職員(配達員?)やってた人かなあ。今度、見直してみよう。

『プリンセス~』に戻りますが、最初、「何故この二人は一緒に暮らしてるのかしら…。この見知らぬ男性はボドにものすごく肩入れしているけど…何故なのだぜ?」と疑問に思うのです。すぐには誰だかわからないのよ。

結局、シシーはボドをついに探し出すのですが、ボドに倒されて(本当に倒される)、完璧に拒絶されるのね。その時にボドと一緒に暮らしている男性もシシーを冷たく突き放すの。

いつもの私ならば(常時18禁モードォォォ!)男子同士ラブなのかしら…?と勘ぐるのですが、本来備わっている野性の勘が「そうではないだろうな…」と告げました。よし、自己軌道修正OK。

一緒に暮らしている男性の正体は話が進むとわかります。彼がボドを救い出してあげたいのは何故なのかもシシーに話してくれます。

けれど、基本シシーはボドからは拒絶されるのでした。

そして映画は銀行強盗の話、シシーと患者との関わり、何故、ボドは遠くに行きたいのか、どうしてボドは涙を流し続けるのか、シシーの出生の秘密は?、 え?どの患者があの人なの?と、淡々としながらも興味を惹く要素がちりばめられているのでした。それでも劇的な派手シーンはそれほどないのです。もちろんクライマックスシーンはあります。とてもいいクライマックスシーンであった。

二人はラストに向かっていくのですが、「この描写はいらないんじゃない?くどすぎる?説明っぽい?説明っぽいのにファンタジー演出?」というシーンがあるのですけれど、私はOKでした。トム・ティクヴァのリアル演出と実際には起こりえない心理描写の具現化演出に抵抗がなければ受け入れられる部分でありましょう。ボドが精神の安定を取り戻す場面でのシーンなのですけれどね。『ラン・ローラ・ラン』でも巻き戻してフランカ・ポテンテが何度も物語をやりなおすじゃないですか。トム・ティクヴァは現代劇なのに唐突にファンタジーっぽくなる変な演出が好きなのだろうね。だから苦手な人がいるかもしれないとも感じるのでありました。ちなみに『プリンセス~』では巻き戻し演出じゃありません。違う手法でボドの心の平和を表してます。


ボド役のベンノ・フュアマンさんは以前、Love actors でも取り上げた素敵な俳優さんですが、今回の演技が今までの中で一番私は気に入っています。『悪霊喰』の渋い雰囲気とはまた違った演技。『アナトミー』ではかなり甘ったれで身勝手なボンボン坊ちゃん役。どちらも魅力的でした。ボンボン坊ちゃん役はある意味キャラとしてステレオタイプを演じさせられていたので、彼本来の魅力を発揮するのは難しかったかもしれません。実際には繊細でとても懐の深い素敵な演技をする方だったのですね。どうしてもホラー映画は全員がステレオタイプのキャラになってしまいますからね。ベンノさんに限らずね。

69_20100906144215.jpg

ほら、素敵だもの。憂いを帯びた表情は『アナトミー』の時の困ったちゃんとは全く違った人格を演じていらして、真剣に顎が外れました。役者さんってすごいなあ。


68_20100906144214.jpg

この映画はとにかく風景が目に鮮やかに飛び込んでくるのです。緑がものすごーく発色良好で美しいの。お墓のシーンなのですが美しさに心奪われた。

『プリンセス~』での彼は惚れてしまいそうなほどいい男でしたよ。問題や苦悩を抱えている状態を素晴らしい演技で見せつけてくれました。『アナトミー』しか観てなかったら彼にそれほどは注目してなかったかもしれない。役柄も大事ですよね。役柄に惚れるっていうのは普通にありますから。あの映画では何とも思わなかったのに、この映画での彼(彼女)は最高だ!っていう役者さんはいますもの。もちろんどの映画に出ている彼(彼女)も素晴らしい…となるとファン街道まっしぐらなのであります。むっほーむっほー。

全てが丸くおさまるタイプのシナリオではないけれど、妙に納得はさせられる映画でした。心の中で個人個人が補完して楽しむタイプの物語なのではないかなあ。補完もそれほど大変じゃありません。ゲンドウに手伝ってもらわなくても大丈夫でしょう。シンジ、おめでとう!

音楽がそしていいのですよ…。以前、御紹介したトレイラーに使われている音楽がまず気に入っていたので、きっと音楽が効果的に使われている映画なんだろうな…という予感はしていました(野生のカーン!)。予感的中! ある旋律が何度も流れてくるのですが、それがとても心地よい~。思わずサントラをアメリカのアマゾンで購入してしまったもの!ドイツアマゾンでも売ってたけれどアメリカの方が安かったような気がするのだもの!いいのだものいいのだもの!

アメリカアマゾンでは視聴できます → アマゾンサントラページ

1. You Can't Find Peace
2. Opening (Sissi Search) - Original Soundtrack & Score, Brook, Michael
9. The Letter
10. Truck Attack


このあたりが繰り返しフレーズとして流れてきて安らかに震える。サウンドトラックだけ聴いていると地味に聞こえてしまうかもしれないが、映像とマッチングしていた。トム・ティクヴァは自分も作曲するようですね。『ラン・ローラ・ラン』の時も音楽がとっても痛快だった。センスがいいんじゃないかな。音楽に関わった人の名前が三人のってましたが、『パフューム ある人殺しの物語』でも彼らが合同でサントラしてるようです。

3. Fly With Me は、以前の予告で使われていた曲。上で御紹介したトレイラーと選曲が違います。もう一度ここにその予告トレイラーを↓





アマゾンアメリカのサントラページに飛べばわかりますが、サントラからして絶賛されてますでしょ?そこからDVDのページも探せばクリックできますが(アマゾンですからね関連商品御紹介ってやつですよ)、映画DVDには107人のコメントがついていて、☆が4.5 にも達してるんですよ。5がマックス☆ですからねアマゾン☆採点。もちろんレビューを鵜呑みにすりゃいいかって問題はありますが、くそ映画ならもっと批判が沢山集まってるはずです。地味ですが上質の映画なのでありました。おおざっぱなアメリカ人の心にもヒットしたのですもの(失礼なものの言い方)。もちろんドイツの方の評価を知りたければドイツアマゾンへゴーですぞ。

私は大変に気に入って大好きな映画になったのですが、それでも万人には勧めないかなあ。身内には強く勧めるけれど!(ぎらぎら) もちろん皆様にも勧めたいのですが、地味で退屈…と言われてしまうかもしれない。でも思ったよりも予想ガイの展開(地味だけれども)を楽しめる人ならば…。トム・ティクヴァのテイストが平気ならば…。そして、『アナトミー』であの二人の演技を既に観た人ならば…。観る機会があったら是非ご覧になって!

甘いシーンは小さじ百分の一ほどしか出てきません。甘くないロマンス映画。それでも女性の心をふるわせる映画かも。男子よりも女子のお口をピンク色にするかもしれない。ロゼシャンパンを甘いかしらと思って口に含んだら辛くて渋くて…仰天した…。そんなノリでしたよ。

私はきゅむきゅむ甘いラブシーンは「きゃー☆」と恥ずかしくなってしまうタイプなので、この辛口はとても自分にはマッチングしてました。

脳みそが砂糖で犯されてしまう!というような激甘恋愛映画を想像して「プリンセス・アンド・ウォリアー」を手に取るとやけどするぜ?って感じかしらね。トム監督は割と描写がぐりぐりしてますでしょ?『パフューム~』も綺麗な部分と恐ろしいほど醜く汚い描写があったじゃないですか。冒頭から臭い匂いが漂う醜悪なシーン。それと美しいもの…が混在してますよね。

街並みを舐めるようにカメラがなめらかに滑っていくシーンは本当に美しかった。景色と建物をこれだけ美麗に撮れるなんてため息ものです。

75_20100906144441.jpg

76_20100906144440.jpg

ドイツの街並みなんでしょうなあ?キャプチャー写真だとカメラのなめらかな動きはわからないと思うので、是非ここは映画で堪能してください。何気ない風景撮影なのですが躍動感があってこのカメラワークは私の心にヒットした。技術的な分野は全然わからないけれど観ていて心地よかったのだもの。


74_20100906144539.jpg

ボドと同居している男性が勤めている銀行。実際の銀行をロケで使用したのかどうかはわかりませんが、開放的で素敵だ。仕事の能率あがるもの。お客さんだって能率あがっちゃうもの。預金引き出しちゃうもの。預けちゃうもの。能率的に。


77_20100906144440.jpg

シシーが勤めている精神病院。ここも実際は違う用途で使われている建物なのでしょうかね。どちらにしろ、勤めている(暮らしている場所でもあるのですが)建物がこんなにファービュラスであったなら…能率があがるもの!精神的能率があがるに違いない。仕事がはかどるもの。美しい建物なのだもの!違うもの違うもの!


72_20100906144440.jpg

夜になるとこうだもの…。こんな職場で働きたい。学校だったとしたらこんな学校に通ってみたい。もちろん住んでもみたい。


84_20100906144701.jpg

最初のシーンにつながっているのですが、ポストに手紙を出しているところ。素敵なポストなのだもの…。まわりの建物もすごく素敵なんですよ。キャプチャーしなかったけれど。


85_20100906144701.jpg

こちらはシシーに郵便が届いたシーン。黄色にラッパ(?)のマークはドイツの郵便マークですよね。可愛いのだもの。自転車も黄色だもの。洒落て見えるのだもの。


post.png

ドイツポスト 

ドイツポスト(Deutsche Post AG)は、ドイツを代表する、郵便および物流を専門とする株式会社企業。日本ではドイチェポストと表記されることもあり、ドイツ語での発音もこれに近い。(Wikiより)

ドイチェ♪ ドイチェ♪ 


67.jpg

この子供はボドに話しかけてくる役の子なのね。一分くらいしか出てこない子なのだけれども、すごーく可愛いので思わずキャプチャー。ちょっとバーナビー・メッチュラートに似ていると感じたのでぎらぎらしてます。唇がぽてぽて気味で可愛い。

「子供はみんな可愛いよ♪」

そうだねバーナビー!バーナビーのキッズ時代は激烈に可愛かったんだろうなー♪

チュッ(*  ̄)( ̄ *)チュッ

ふう…いつでもバーナビーを思い出すように脳みそがシステム化されてます。


こんな感じで今回の感想は終わりに近づきました。


もう10年も前の映画で私はつい最近まで知らなかった作品ですが、出会えて本当によかった。それもこれも『アナトミー』を観たおかげだ。更に言うと『アナトミー2』にアウグスト・ディールとバーナビー・メッチュラートが出ていたおかげです。『アナトミー2』を観たいがために、律儀に一作目『アナトミー』から観た自分のおかげです。俺最高! 俺、間違ってなかった。よし!

俳優&監督から手繰っていろいろな作品に出会う旅は、これだからやめられないのでありました。愛で映画を旅します。ラーブですね。LOVE。ラー部。愛所属。会員脳内俺だけですが、まあ個人的な旅なのでいいでしょう。部長も自分です。会計は一部、家族が負担という厚かましい部活動。OK我が家は安泰です。


映画って本当に素晴らしい。


それでは月曜日で日本列島は灼熱地獄状態ですが、一週間乗り切りましょう!
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
05 07
Recent Entries
RSS
すぴすぴ
Profile

ヨー

Author:ヨー


全てのカテゴリでネタバレあり。

18禁的な感想もあり。その場合は記事ごとに注意をつけていきます。

映画、海外ドラマの感想、俳優に対するパッショネイトが中心の映画ブログ。

ブログのタイトル Movie Star No.1 は ポール・ベタニー出演映画『ギャングスター・ナンバー1 (Gangster No.1)』から。Gangster の綴りはよく見ると star ではなく ster なのですが、映画スターといえばやはり☆ということでミックスしました。

ポール・ベタニー(英)とアウグスト・ディール(独)、ダニエル・ブリュール(独)、バーナビー・メッチュラート(独)、セバスチャン・ブロムベルグ(独)、ビロル・ユーネル(独)に惚れ込み中ですが、女優・男優 問わず、素敵な俳優さんをご紹介していきたいと思ってます。

↓ツリーカテゴリーになってます。
左端のをクリックすると題名や記事がツリーになって表示されます。

Tree Category
Tag List
Comment
Monthly archive
Bookmarks
Search
RSS
QR
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。